チャルラータ:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
チャルラータ
チャルラータ
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チャルラータ

1975年11月29日公開、119分
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夫にかえりみられない人妻の孤独な人生を描く。製作はR・D・バンサル、監督・脚本・音楽は「大樹のうた」のサタジット・レイ、原作はノーベル文学賞に輝くインドの文豪ラビンドラナート・タゴールの「破れた巣」。撮影はスブラタ・ミットラ、美術はボンシ・チャンドログプタが各々担当。出演はマドビ・ムカージー、ショーミットロ・チャタージ、ショイレン・ムカージー、シャモル・ゴサル、ギタリ・ロイなど。2015年9月12日サタジット・レイ監督デビュー60周年記念の特集上映『シーズン・オブ・レイ』にて、デジタルリマスター版を上映。

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ストーリー

一八八〇年のカルカッタ。金と若さと才気の三拍子揃ったブパチ・ダット(ショイレン・ムカージー)は「センチネル」という政治新聞の編集長兼経営者として多忙な毎日を送っていた。当時のインドはイギリスの統治下にあり、彼はその植民地支配を批判する進歩的な論陣に健筆をふるっていた。そのブパチの美しい妻チャルラータ(ショイレン・ムカージー)は、当時のインドの女性の常として一日中家に閉じ込められたまま、あり余る時間を刺繍と読書にあてていた。ある日、ブパチは仕事口を頼んできていた妻の兄ウマパダ(シャモル・ゴサル)とその妻マンダキニ(ギタリ・ロイ)を呼び寄せ、ウマパダには「センチネル」紙の経理を担当させ、マンダキニにはチャルラータの話相手をさせることにした。ところが、マンダキニはガサツで無学な女で、チャルラータとは何一つ話が合わない。そこへ文学専攻のブパチの従弟アマル(ショーミットロ・チャタージ)が大学の休暇で訪ねてきた。文学のことなら何でも知っているアマルの出現で、チャルラータの孤独感は癒えた。二人は時の経つのも忘れて文学の話しに熱中した。そんなとき、アマルに富豪の娘との縁談が持ち込まれた。承知すればイギリスに留学させてやるというのだ。しかし、アマルはチャルラータのために断わった。ある日、事件が起きた。経理担当のウマパダが、会社の金を持ち逃げしたのだ。親類だからと信頼していた彼のショックは大きく、悲歎のうちに信頼するアマルにだけこの事件を告げた。アマルは悩んだ。自分もまた、チャルラータとの間にブパチの知らない裏切りをしているのではないか。自分がこのままこの家にいれば、いつか彼女の上に不幸が襲う。その夜遅く、アマルは置き手紙を残して、そっと家を出た。翌朝、アマルが家を出たことを知ったチャルラータは、耐えがたいショックを夫の手前懸命に隠し通した。そんなことは何も知らないブパチは心機一転をはかるために、チャルラータと共に海岸で休暇をすごした。カルカッタに戻ると、アマルからの手紙が届いていた。何とか消そうと努めてきたチャルラータの恋が激しく燃え上がった。激しく泣き崩れる彼女の背後にブパチが音もなく近づく。チャルラータの真実を見たブパチは、ショックのあまり家を飛び出した。妻のあの悲しみは、仕事の忙しさにかまけて相手にしなかった自分自身にも責任があるのではないだろうか。イギリスの圧政を批判し、インドの将来を論じることも重要だが、人間にはもっと大切なことがある筈だ。冷静になった彼は、家庭の再建を誓い、再びわが家の門をくぐった。

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作品データ

原題
Charulata
製作年
1964年
製作国
インド
配給
エキプ・ド・シネマ
初公開日
1975年11月29日
上映時間
119分
製作会社
バンサル・プロ


[c]キネマ旬報社