グレートハンティング 地上最後の残酷:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
グレートハンティング 地上最後の残酷
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グレートハンティング 地上最後の残酷

1976年3月13日公開、95分、ドキュメンタリー
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動物対人間、動物対動物の熾烈な戦いをテーマにアフリカ、アジア、ヨーロッパなど四年間に渡って世界中をロケした長編記録映画。監督はアントニオ・クリマティとマリオ・モッラ、ナレーション台本はアルベルト・モラヴィア、音楽はカルロ・サヴィーナが担当。主題歌はアン・コリンが歌っている。

ストーリー

事件は一九七五年二月十八日、アフリカのアンゴラにある自然動物保護区で起こった。三台の自動車に分乗した観光客の一行は、寝そべっていた数頭のライオンの前でとまった。先頭の車に乗っていたピット・デーニッツが16ミリカメラを持って車から降り、カメラをまわしながらライオンに近づいた。そのとき、背後に隠れていた一頭のライオンがピットに襲いかかった。同時に、ねそべっていた二頭も起き上り、ピツトに喰いついた。車内ではピットの妻と二人の子供が泣き叫びながら、この惨劇を見つめる。このシーンを撮影したのは、一番後の車に乗っていたツーリストのカール・ゾーエンとレジー・コーエンで、ライオンとピットの争うさま、家族の驚愕の表情などをあますところなく撮られている。 生きるための動物対動物の戦いは自然界の残酷なルールだ。オランウータンを襲う豹、小猿を毎日数匹も呑み込む六メートルもあるアマゾンの大蛇。そして人間もまた動物を喰う。オーストラリアの原住民はブーメランでコウモリを落とし槍でカンガルーを殺して食料としている。 アラスカのイヌイットたちは、いま生活の激変に驚いている。彼らは元来が狩猟民族だったのだが、石地が出たため、皆成金になってしまい、しかも生活の基盤だった猟が出来なくなってしまったためにウツ病にかかっている。精神科医の助言により、彼らは銃でケワタガモを射つ。その弾丸は毎時百六十万発、猟銃は四秒に一挺づつ造られている。アフリカでは毎年六千頭の象と百四十万頭のシマウマ、百六十万頭の野牛、六百五十万頭のカモシカが殺されている。食料のためだけでなく単なる遊びとしてだ。 アマゾンの奥地に住むグアルナキ族が猛毒クラーレのついた吹き矢で新しい飛行場建設に従事している白人の労働者を殺すというので、入植者たちは無頼の私設軍隊を使ってインディオを虐殺している。その数毎年七千五百人。捕えたインディオの性器を切りとり、頭の皮をはぎ、首を斬る男たち。彼らは単に楽しみのために人間を“狩る”のだ。 ドイツのエリツク・ジーメン博士はバイエルン州政府の許可を得て、狼の居住地に住み、彼らと仲良く暮らしている。彼に対しては狼たちもなついて甘えるようになっている。その姿は、人間と動物の未来のありようを物語っているのではないだろうか。

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作品データ

原題
Ultime Grida Dalla Sauana
製作年
1975年
製作国
イタリア
配給
日本ヘラルド映画
初公開日
1976年3月13日
上映時間
95分
製作会社
チタヌス・フィルム
ジャンル
ドキュメンタリー


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