パリは霧にぬれて:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
パリは霧にぬれて
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パリは霧にぬれて

1971年12月11日公開、98分、サスペンス・ミステリー
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現代の高度に発達した産業社会の緊張によって生み出される不安と恐怖に苛まれ疲弊する現代人の心理状態を描出するサスペンス・ドラマ。製作はロベール・ドルフマン、監督は「雨の訪問者」のルネ・クレマン、アーサー・カバノーの小説『子供たちがいなくなった』をクレマンと「黒衣の花嫁」のダニエル・ブーランジェが共同脚色、シナリオはシドニー・ブックマンとエリナー・ペリーの共同、撮影はアンドレア・ヴァインディング、音楽はジルベール・ベコーが各々担当。出演は「小さな巨人」のフェイ・ダナウェイ、「わが愛は消え去りて」のフランク・ランジェラ、「哀愁の花びら」のバーバラ・パーキンス、カレン・ブランゲルノン、レイモン・ジェローム、モーリス・ロネなど。

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ストーリー

最近になって、時として記憶を失ったり、自失するジル(F・ダナウェイ)は今日も、ふと気がついたときには、セーヌを行き来する貨物船に乗っていた。はっとしたジルは、カフェに向い、夫に電話をかけた。いきなり夫のいら立った声がはね返ってきた。家に戻ると、夫のフィリップ(F・ランジェラ)とのいつもの耐え難い会話が待っていた。とげとげしい言葉のやりとりのあとの夫の異常ないたわりにジルは、ますます混乱を深めざるを得なかった。フィリップとジルはパリに住むアメリカ人夫婦で、二人の間には八才になるキャシーと四才のパトリックがいた。フィリップはいまは著述家として生計を立てているが、アメリカでは電子工学の会社でその明晰な能力を発揮し、現代科学の最先端に立っていた。ところが、何年かのち突然会社をやめ、逃れるようにフランスにやってきたのだ。ジルの精神異常はますます激しく、最近はすっかり親しくなった階下のアメリカ人シンシア(B・パーキンス)に何かと頼ってしまうことが多くなった。しかしシンシアはよくジルの小さな思いちがいをこまかく指摘し、そのたびジルは新たなショックを受けた。そんな状態のジルが、小型車を運転していて、事故を起してしまった。ところが自宅に帰ったジルに花束が届き、一通の手紙が添えてあった。急いで戻ってきたフィリップはそれを見て戦慄した。彼はまさに手紙の主から脅迫を受けていたのだ。数年前、電子工学に携さわっていたフィリップはいつしか産業スパイの役割まで担っていたのだ。フィリップはそんな息づまるような生活から逃れて、パリにやってきたのだ。ところが、組織は彼をまだ解き放していてはくれなかったのだ。クリスマスも近いある黄昏、恐れていた事件が起った。サーカスの帰り、セーヌにかかる橋の上で二人の子供が忽然と姿を消したのだ。捜査はまずノイローゼのジルに向けられた。必死に証言するフィリップだが、フィリップにはわかっているのだ。相手は“彼ら”なのだ。しかし必死の捜査を続ける警察は、遂にジルから事件の鍵となるべき証言を得たのだ。子供たちが姿を消す直前デパートでかつてベビー・シッターとして家へ出入りしていたハンセンなる女性(K・ブランゲルノン)の姿を見たというのだ。子供たちは隠れ家で発見された。ハンセンを手先に使ったのは何とシンシアであった。そしてシンシアこそ組織が送りこんだ人物であったのだ。

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作品データ

原題
La Maison sous les Arbres
製作年
1971年
製作国
フランス
配給
東和
初公開日
1971年12月11日
上映時間
98分
製作会社
レ・フィルム・コロナ
ジャンル
サスペンス・ミステリー


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