ラムの大通り:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ラムの大通り
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ラムの大通り

1972年5月20日公開、120分
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アメリカに禁酒法がしかれていた一九二〇年代、カリブ海にはジャマイカからニューオリンズへのラム酒密売のルートがあった。通称“ラムの大通り”。そのラム酒を密売する船員コルニーとハリウッドの女王リンダの楽しい恋物語。製作はアラン・ポワレ、監督は「美しき人生」のロベール・アンリコ。原作者のジャック・ペシュラルは、大冒険の果てに三回もの死刑の宣告を受けながら、いずれも脱出に成功し波乱の半生を送った人。脚色はアンリコとピエール・ペルグリ、撮影はジャン・ボフェティ、音楽は「さらば友よ」「冒険者たち」のフランンワ・ド・ルーベ、編集はジャクリーヌ・ムティールーが各々担当。出演はブリジット・バルドー、リノ・ヴァンチュラ、ビル・トラヴァース、クライブ・レヴィルなど。

ストーリー

アメリカに禁酒法がしかれていた一九二〇年代、カリブ海にはジャマイカからニューオリンズへのラム酒密売のルートがあった。通称“ラムの大通り”。そのラム酒を密売する船員コルニー(L・バンチュラ)は、前夜アメリカ沿岸警備船に襲撃され、アメリカ国境に近いメキシコの海岸に漂着した。やっと食事処にたどり着いた彼は、そこの主人から“めくら撃ち”の賭けを勧められた。十人のあらくれ男が、弾丸一発を五百ドルで買い、暗闇に立つ人間に拳銃をぶっ放す、灯りを点けてまだ生きていると、占めて四千五百ドルは命を賭けた奴に、五百ドルは審判料として主人の懐に入るという荒っぽい賭けだ。コルニーは海が忘れられない。船を買うには、危険だが絶好のチャンスと、その賭けに挑戦することに決めた。銃声が轟く。あたりは物凄い硝煙だ。コルニーは生きていた。酒を一気に飲み干し、更に命を賭けた。そして遂に十回、四万五千ドルだ。だが既に満身創痍の体、彼は気を失った。それから六カ月後--。ジャマイカ、キングストンの港に見馴れぬ船が入港した。その名も“我が心のレディー号”。望遠鏡を首にかけた船長は紛れもなくコルニーだ。“ラムの大通り”を仕切るサンダース(B・トラバース)は喜び、早速彼に仕事を依頼した。だがコルニーには仕事の前に久しぶりに女の子とのデートの約束がある。しかしそれもスコールで一時おあずけ、しかたなくコルニーは映画館に入った。僅かな布しか体につけていない野性の美女が出演する映画は「恋する女豹」。セクシーな瞳と唇、美しい肢体、彼の頭は女優のリンダ・ラルー(B・バルドー)のことでいっぱいになった。彼は仕事の最中でも、港々で映画館に入り浸る。ポート・プランヌでは「恋する女豹」の続きを、パナマではリンダ主演のギャングものを観た。一方、消息不明のコルニーをやっと見つけたサンダースは、七千本の密造酒をフロリダ西海岸ホワイト・ウォーター湾の中に沈め、後でそれを回収することを命じた。その出発前夜、酔ったコルニーは、海辺で水浴びをしているリンダを目撃した。彼は夢中で話した、映画を観て涙を流したこと、今や自分はリンダに夢中だということを。その晩、コルニーの許にリンダから電話があった。それは彼女が催すパーティーへの誘いだった。以来、二人は愛し合うようになった。コルニーはリンダと共に“わが心のレディー号”に乗って仕事に出かけたが、密告者のために沿岸警備船に追われるはめになり、英国の海賊船にようやく救出された。だが、海賊船の船長ハモンド(C・レビル)はリンダに一目惚れ、早速彼女にプロポーズした。彼女も、英国侯爵の末裔というハモンドの高貴な身分に眼がくらみ、これを受け入れた。一週間後、リンダはコルニーの許に帰ってきたが、彼女はハリウッドの映画会社の連中に連れ戻されてしまった。そしてあとに残された二人には決闘が待っていた。不幸中の幸いか、そこで二人は沿岸警備隊につかまった。一九三三年、禁酒令が解禁となった。リンダと仕事を失ったコルニーはどこにも行くあてがなかった。だが何はともあれ酒だ。酔った彼はリンダのポスターを見ると夢中で映画館へ飛び込んだ。“愛の歓びはつかのまの、愛の悲しみは永遠に”優しく歌うリンダを肩に乗せた船乗りは、コルニーにそっくりだ。彼女の歌う唄はいつしかコルニーをカリブの青い海に誘っていった。スクリーンを見つめるコルニーの頬が涙で光っていた。

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作品データ

原題
Boulevard du Rhnm
製作年
1971年
製作国
フランス
配給
日本ヘラルド映画
初公開日
1972年5月20日
上映時間
120分
製作会社
ゴーモン・インターナショナル・フィルム


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