噴火山の女:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
噴火山の女
噴火山の女
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噴火山の女

1953年3月1日公開
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ロベルト・ロッセッリーニの「ストロンボリ」に対抗して一九五〇年にアンナ・マニャーニ(「無防備都市」)主演で製作されたもので、監督には米国から招かれたウィリアム・ディターレ(「旅愁」)があたっている。レンツォ・アヴァンツォ(「戦火のかなた」に出演)の原案を「白い国境線」のピエロ・テッリーニとヴィクター・ストロフが脚色し、台詞は米国人作家アースキン・コールドウェルが書いた。撮影はアルトゥロ・ガルレア、音楽はエンツォ・マゼッティ(「ファビオラ(1948)」)の担当である。マニャーニ以外の出演者は「若草物語」のロッサノ・ブラッツィ、「失われた心」の米国女優ジェラルディン・ブルックス、「白い国境線」のエンツォ・スタヨーラなどである。

ストーリー

南地中海シシリー島の北方にヴルカーノという火山島がある。ある日、この島にマッダレーナ(アンナ・マニャーニ)と呼ぶ女が警察から送還されて十八年ぶりでかえってきた。妹のマリア(ジェラルディン・ブルックス)と弟のニーノ(エンツォ・スタヨーラ)は彼女を温く迎えたが、彼女を見る村人の眼は冷たかった。甦生を誓う姉と妹弟三人は軽石の切出場で働いたが、マリアはそこに働く女達から倫落の女であった姉の過去を知らされた。依然として続く孤独な三人の生活のなかに入りこんできたのはどこからともなく流れてきたドナート(ロッサノ・ブラッツィ)という潜水夫で彼はマリアを誘惑し始めた。世間知らずのマリアは彼にいいくるめられ甘い未来を夢見るようになった。マッダレーナは妹の危険な状態を心配してマリアに忠告したがマリアはそれを姉の嫉妬と誤解しアメリカにいる許婚者のことも忘れてドナートに夢中だった。心を決めたマッダレーナは妹からドナートを離すために彼に身を委せたが、それも二人の間を割くことにはならず、かえってマリアは島から出ようとした。自分の本心を解って貰えぬマッダレーナは残された最後の手段として潜水中のドナートに送る空気をとめた。警察の調べによりドナートは手配中の男で許婚者からマリアへの手紙を隠し持っていたこともわかった。その頃突然火山が噴火を始めた。逃げ惑う人々の中に只一人静かに歩む女、それはついに殺人の罪を犯し生きる希みを失ったマッダレーナであった。

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作品データ

原題
Vulcano
製作年
1950年
製作国
イタリア
配給
イタリフィルム=松竹
初公開日
1953年3月1日
製作会社
アルティスティ・アッソティアーティ=パナリアフィルム


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