にがい勝利:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
にがい勝利
にがい勝利
-

にがい勝利

1958年4月18日公開
0
-
  • 上映館を探す
評価、レビューが削除されますがよろしいでしょうか?

「理由なき反抗」がベスト・テンに入ったりして、フランスで高い評価をうけている「無法の王者ジェシイ・ジェイムス」のニコラス・レイが、仏人作家ルネ・アルディの同名原作を得てフランスで監督した作品。第二次大戦に材をとったリビア・ロケーションの砂漠の人間ドラマである。脚色はアルディとレイにギャバン・ランベールが協力し、台詞は「しのび逢い」のレイモン・クノー。撮影は「ノートルダムのせむし男」のミシェル・ケルベ。音楽は「赤い風船」のモーリス・ルルー。「眼には眼を」のクルト・ユルゲンス、「わかれ」のリチャード・バートン、「火薬に火」のレイモン・ペルグラン、「次はお前だ」のルス・ローマンの独英仏米四人の国際俳優が主演する。

ストーリー

一九四二年アフリカ戦線--リビア。広大な砂漠をはさんで対峙するイギリス軍とドイツ軍は無気味な対立のうちにお互の動静をうかがっていた。こんなある日、イギリス軍司令部は、ベンガジのドイツ軍司令部を急襲し、機密書類を奪う作戦をたてた。この作戦のため二人の将校が選ばれた--隊長にブランド少佐(クルト・ユルゲンス)、副隊長にジェイムズ・リース大尉(リチャード・バートン)が命ぜられた。しかし、この二人は、ブランドが小心翼々たる職業軍人なのに対して、リースは考古学者で、職業軍人にはげしい反感と軽蔑を感じていた。しかも、二人の対立を決定的にしたのは、出撃の前夜前線にやって来たブランドの妻ジェーン(ルス・ローマン)であった。彼女こそ、かつての日リースと激しい恋におちた女性だったから……。このような二人の気持にかかわりなく、作戦は進んだ。落下傘による奇襲作戦で、見事、ブランドの一隊は機密書類を奪い、あまつさえ敵参謀将校のルッツェ大佐まで捕虜にして意気けんこうたるものがあった。ところがまた一つの事件が起った。長い軍隊生活ながら、初の実戦におびえたブランドは敵の歩哨を刺すことが出来ず、リースがかわって殺したのだ。このことが公になるのを怖れたブランドは、負傷者の看護に名を借りてリースを砂漠におきざりにした。しかしリースはアラビア人の旧友モクラーネに救われた。だが、待っているはずのラクダ隊はおらず、一行は砂漠にさまよい出た。ブランドとリースの対立はつのるばかりだった。そして一行が小休止した時、ブランドは、その足もとにしのびよったサソリが次の瞬間、リースに向ってはっていくのを、一瞬たじろいだのちそのままに見すごした。サソリにかまれたリースはモクラーネのとっさの機転で即死はまぬがれたが、その毒のために死期は近づいていた。その夜、モクラーネはブランドに殺され、あくまでリースを連れて行こうとする隊員は命令を盾にしたブランドにさえぎられた。死期を悟ったリースはジェーンに“愛”の伝言をたのんで目を閉じた。この時、猛烈な砂嵐が起った。そして嵐が終った時、リースはすでに息たえていた。やがて、一行は救援隊に救われ、作戦は終った。ブランドは司令部から勲功章を受けた。しかし、その彼に、隊員はもちろん、ジェーンもほほえみ一つむけようとしなかった。

映画レビュー

まだレビューはありません。
レビューを投稿してみませんか?

コラム・インタビュー・イベント

ニュース

作品データ

原題
Amere Victoire
製作年
1957年
製作国
ドイツ フランス
配給
映配
初公開日
1958年4月18日
製作会社
トランスコンチナンタルフィルム=ロベール・ラフォン・プロ


[c]キネマ旬報社