スリ(1960):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
スリ(1960)
スリ(1960)
4.0

スリ(1960)

1960年8月17日公開
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「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」のロベール・ブレッソン監督作。フランスの第一回“新しい批評賞”で最優秀フランス映画賞を得た。スリの芸術的な要素が、主人公の青年の内面的な動きにおいてとらえられる。脚本・台詞もブレッソン自身が書き、撮影は「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」のレオンス・H・ビュレルの担当。音楽はJ・B・リュリ。出演者は例によって全部しろうとでマルタン・ラサール、マリカ・グリーン、ピエール・レーマリ、ペルグリ、ピエール・エテら。製作アニー・ドルフマン。

ストーリー

ロンシャン競馬場で、ミシェル(マルタン・ラサール)は前の女のバッグから金をスリ取った。彼は貧乏な学生だ。母から離れ、安アパートで暮している。生れつき手先が器用なのだ。--ミシェルはたちまち捕まった。が、証拠がなく、すぐ釈放された。母にその金を届けた時、隣室の娘ジャンヌ(マリカ・グリーン)にあった。小才のきく真面目な友人ジャック(ピエール・レーマリ)に、ミシェルは仕事の世話を頼んだ。仕事へ行く地下鉄で、スリの犯行を目撃し、ひきつけられた。練習ののち、最初の犯行は成功した。毎日つづけた。時には失敗したが。ジャックと喫茶店にいる時、じん問された警部にあった。彼はミシェルになぜか目をつけているらしかった。ミシェルは平常から抱く“盗みの哲学”を話した。--本もののスリが彼をアパートの出口で待っていた。見込まれた彼は種種の手口を教えられた。銀行の前で、最初の共同の仕事をした。駅では、三人で組んでかせいだ。ジャンヌの置手紙がきていた。母が危トクらしい。彼女はミシェルが久しぶりにあってすぐ死んだ。教会で涙がでた。--ジャンヌは不幸な娘だった。妻に去られた父と妹たちの面倒をみていた。彼女とジャックと三人で遊園地で遊んだとき、ミシェルは他人の時計が気になった。二人のいぬ間に、時計をスリ取り、追われ、傷ついて帰った。ジャックはなにかを察したようだ。立去る彼に、ジャンヌを愛しているんだろうとミシェルは浴びせた。喫茶店でジャックといたとき、また警部にあった。愛読書“スリ王”を持ってたずねてこいといった。ミシェルは待たされた。警部はスリの話をちょっとしただけだ。その間に、家宅捜査をしたらしかった。盗品は発見されていなかった。--二人のスリ仲間が捕まった。それに、ジャンヌが警察に呼ばれた。ミシェルは彼女をたずねた。彼は独居するとき母の金を盗んだのだ。母は知らずに訴え、すぐ取り下げた。それと競馬場でのスリ以来、警察は彼に目をつけていたのだ。急に出発の気分が彼を襲った。彼を愛しているジャンヌをふりきり、ミシェルはイタリアへ発った。それから英国へ渡り、二年間、スリの生活をした。彼はまた帰ってき、例のアパートの室へ立ち寄った。ジャンヌが子供とそこで暮らしていた。ジャックに捨てられたのだ。彼は更生を誓い、しばらくは真面目に働きジャンヌを助けた。が、競馬場で、警察の罠にかかり、補ってしまう。刑務所にジャンヌが面会にきた。当りちらした。が、三週間後、子供の病気がなおったあときたジャンヌと、彼は鉄格子ごしに抱きあった。《君にあうために、どんなに廻り道をしてきたことか》。

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作品データ

原題
Pickpocket
製作年
1960年
製作国
フランス
配給
映配
初公開日
1960年8月17日
製作会社
アニエス・ドラエ・プロ


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