狼たちの午後|MOVIE WALKER PRESS
MENU

狼たちの午後

1976年3月13日公開,0分
  • 上映館を探す

焼けつくような白昼のブルックリンの街の銀行を襲った2人組の強盗と警察の対決を描く。製作はマーティン・ブレグマンとマーティン・エルファンド、共同製作はロバート・グリーン・ハット、監督は「オリエント急行殺人事件」のシドニー・ルメット、脚本はフランク・R・ピアソン、撮影はビクター・J・ケンバー、編集はデデ・アレンが各々担当。出演はアル・パシーノ、ジョン・カザール、ペニー・アレン、サリー・ボイヤー、ジェームズ・ブロデリック、チャールズ・ダーニングなど。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

1972年8月22日。ニューヨークは36度といううだるような暑さだった。その日の2時57分、ブルックリン三番街のチェイス・マンハッタン銀行支店に3人の強盗が押し入った。強盗は10分もあれば済むはずだった。だが3人の1人、ロビーがおじけづき、仲間をぬけた。しかし、ソニー(アル・パチーノ)とサル(ジョン・カザール)にとってそれ以上に予想外だったのは、銀行の収入金が既に本社に送られた後だったことだ。残された1100ドルの金を前に途方に暮れるソニーのもとに突然、警察から電話が入った。銀行は完全に包囲されているから、武器を捨てて出てこいというのだ。事態は急変した。警官とFBI捜査官250人を超す大包囲網の中で、追いつめられた平凡な2人の男は牙をむいた。銀行員9人を人質としたのだ。3時10分を少し廻ったところだ。つめかけるヤジ馬、報道陣の中でモレッティ刑事(チャールズ・ダーニング)の必死の説得が行われた。だが時間は無駄に流れていった。ソニーたちの説得に昇進をかけるモレッティの心をよそに、すべて2人の言いなりになければならない警察側とTV報道のインタビューに応える狂人側という状態で、次第にソニーとサルは群衆たちから英雄視され始めた。周りがどっぷり夕闇につかった頃、銀行内では犯人と人質たちとの間に奇妙な連帯感のようなものが芽ばえてきた。ついに今まで静観していたFBIのシェルドン(ジェームズ・ブロデリック)が動き出した。モレッティとは対照的に冷静な態度でソニーに近づき、犯罪者の心理を見すかしたように優しく、そして時には力強い口調でソニーに投降を勧めてきた。ソニーとしてもこの説得に心が動かなかったわけではなかったが、一途に成功か死かのいずれかしかないと信じ込んでいるサルを裏切ることは出来なかった。ソニーの母と妻と愛人たちによる説得工作もすべて失敗に終わった警察側は、ついにソニーたちの要求通り国外逃亡用のジェット機を用意せざるをえなかった。銀行から空港まで、息づまるような緊張に充ちた移動が開始される。警官が運転するマイクロバスが空港に到着し、拳銃を持ったサルが降りようとしたとき、一瞬のスキを狙って警官が発砲した銃弾はサルのひたいを撃ち抜いた。--そして現在、捕えられたソニーは20年の刑を受け、服役中である。

作品データ

原題
Dog Day Afternoon
製作年
1975年
製作国
アメリカ
配給
ワーナー・ブラザース映画
上映時間
0分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.9
  • 杉ちゃん

    5
    2019/3/15

     初公開は1976年です。個人的には監督のシドニー・ルメットの作品の中では1番好きな作品です。

     1972年にニューヨークで実際に起こった銀行強盗事件をモチーフに貧困、同性愛、差別などの当時の社会問題を取り入れた問題作にして、アル・パチーノを主演にした話題作でもありました。

     単なる銀行強盗の末路を描いた在り来たりな作品ではなく、犯人の心情や性格、心の葛藤をリヤルに描いて、観るものを事件の目撃者にしてしまう傑作です。

     何より、主演のアル・パチーノの魅力爆発で、「ゴットファーザー」以降の主演作ではピカイチではないでしょうか!

     決して「ハッピーエンド」とは言えないラストのアル・パチーノの表情に観ているものが、様々な想いを募らせてしまう演出が最高です。

    続きを読む + 閉じる -
    違反報告
  • ゴーン

    5
    2006/10/19

    全編音楽無しの徹底したリアリズムと緊張感。
    滑稽とも思える銀行強盗の立てこもり事件は
    うだるような午後を経て、緊迫のクライマックスを迎える。
    社会派ルメット監督がパチーノの熱演を得て絶妙の面白さ。

    続きを読む + 閉じる -
    違反報告