嵐の女:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
嵐の女
嵐の女
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嵐の女

1956年6月16日公開
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ウーゴ・ベッテイの戯曲『山羊の島』、で、脚色を監督のシャルル・ブラバンとモーリス・クラヴェルが担当。ブラバンはサルトルの「恭々しき娼姉」を演出で認められた人。主演は「高原の情熱」のマドレーヌ・ロバンソン、「妄執の影」のラフ・ヴァローネ「男の争い」のマガリ・ノエル。

ストーリー

オート・ブロバンスの人里はなれた山間に、「山羊の島」と呼ばれる土地がり、戦争で夫を失ったアガタ(マドレーヌ・ロバンソン)と娘のシルヴィア(ダニー・カレル)そして義理の妹に当るピア(マガリ・ノエル)の三人が、女だけで山羊を飼って平和に暮していた。或日この女だけの平和境に、物好きで夢想家のイタリアの若い農夫アンジェロ(ラフ・ヴァローネ)が訪ねてくる。彼は戦争中に捕虜となり収容所でアガタの夫と一緒だったのである。釈放直前に病死したアガタの夫はアンジェロを信頼しきっていて、家庭内の日常生活の些細なことまで詳しく話して聞かせた。こんなことから、釈放されて自由の身になったアンジェロは、アガタを訪ねようと思っていた。アガタに会ったアンジェロはこうしたいきさつを興奮しながら話して聞かす。三人の女は一人の男と四人で住むようになる。アンジェロ自身はいとも軽い気持であったにしろ、アガタにとって彼との同居は大きな問題でもあり誘惑でもあった。遂にアガタはせきを切って流れる水のようにアンジェロの胸の中に身を投げ出してしまう。ところがピアもシルヴィアも、「恋するアガタ」の変化をみてとる。本能的な反射作用からピアとシルヴィアの二人はアガタにもアンジェロにも烈しい憎悪を感じはじめる。ところがアンジェロ自身はのんきな空想にふけっている。或日川岸で洗濯に余念のないピアに出会った時、目の前の新鮮な果物には何のためらいもなしにとびつく。こんな浮世ばなれした平和な土地にも危険で煩わしい出来事は生れるものだ。嵐の来そうな前触れが誰の心にも感じられる。アンジェロ自身もその気配に気付く。思いがけない根強い女達の敵対心を前に唖然とする。物語は緊張した雰囲気に包まれて終りに近ずき、情熱の闘争は劇的な分解をみせる。風雨をはらんだ一陣の風がこの小さな「山羊の島」を吹き荒らしたとみるや、苦悩にゆがめられた男女を結びつけていた忌わしい結目を吹きちぎって去って行った。「山羊の島」の生活は、再び以前の秩序をとりもどした。

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作品データ

原題
Les Possedees
製作年
1956年
製作国
フランス
配給
映配
初公開日
1956年6月16日
製作会社
レ・フィルム・マルソー


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