アポロンの地獄:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
アポロンの地獄
アポロンの地獄
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アポロンの地獄

1969年3月8日公開、104分、歴史
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ギリシャの詩人ソポクレスの戯曲で有名なオイディプス王の伝説を、「奇跡の丘」のピエル・パオロ・パゾリーニが脚本を書き監督した。撮影はジェゼッペ・ルゾリーニ、音楽は既成の曲をパゾリーニ自身が選曲監修した。出演はフランコ・チッティ、「華やかな魔女たち」のシルヴァーナ・マンガーノ、「かくも長き不在」のアリダ・ヴァリ、アーメッド・バルハチミ、ジュリアン・ベック、カルメロ・ベーネなど。製作は、アルフレド・ビニ。

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ストーリー

一人の女が、男の児を生んだ。あどけないその赤ん坊の顔をみて、父親は暗い予感にとらわれた。「この子は、私の愛する女の愛を奪うだろう。そして、私を殺し、私の持てるすべてを奪うであろう」。--舞台は古代ギリシャにとぶ。太陽に焼けただれた赤土の山中に、一人の男が赤ん坊を捨てにきた。泣きさけぶ赤ん坊をさすがに殺すことはできず、男はそのまま立ち去った。捨て子は、コリントスの王ポリュボスにひろわれ、神に授かった子として王妃メローペ(A・バリ)の手で大事に育てられ、たくましい若者エディポ(F・チッティ)となった。ある日、友だちと争い本当の子でないとののしられたエディポは、父母に事実を問いただし、否定されたがどうしても真実を知りたくて、神託をきくために思いたって旅にのぼった。神託は、思いもかけぬ恐しい言葉を、エディポに投げかけた。「お前は父を殺すだろう。そして母と情を通じるであろう。お前の運勢は呪われている」ポリュボスとメローペを実の父母と考えていたエディポは、コリントスには再び帰らぬ決心をして長い絶望の旅を続けた。テーベの近くまできたとき、エディポは数人の兵士と従僕をしたがえたテーベの王ライオスの一行と出会った。ライオス王に乞食あつかいにされ侮られたのを怒ったエディポは、兵士たちをつぎつぎ殺し、ライオス王をも殺した。ただ一人、老従僕だけが、エディポの剣をのがれた。予言は実現した。が、エディポには知るよしもなかった。テーベに到着したエディポは、人々が続々と、町を逃げて行くのに会った。聞くと、暗黒の国からきたスフィンクスが、人々を恐怖と災いのどん底に突きおとしているとのことだった。エディポは単身スフィンクスに挑戦、殺した。スフィンクスを退治した者は、ライオス王の后イオカステ(C・マンガーノ)を妻とし、テーベの王になれるという布告が出ており、エディポは、テーベの王となった。それから間もなく、テーベにはおそろしい疫病が流行しはじめた。イオカステの弟クレオンが、アポロンの神託を受けてきた報告によるとこれは天の怒りで、その怒りをとくためには、ライオス王の殺害者をのぞかなければならぬということだった。エディポは犯人探索もはじめた。そのため予言者ティレシアスが召された。ティレシアスの言葉から、その犯人が自分であるとエディポは聞かされた。それが真実かどうか、エディポはライオス王の死を知らせたという羊飼いにあった。その男こそが、彼を山中に捨てた男だった。今こそエディポは真実を知った。衝撃に打ちのめされたイオカステは首をつって自殺した。エディポは自らの手で両眼をえぐり、あてのない放浪の旅に出た。--そして現代。一人の盲人が、若者の肩につかまり、さまよって行く。その顔は、エディポに、そっくりである。

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作品データ

原題
Edipo Re
製作年
1967年
製作国
イタリア
配給
日本ヘラルド映画
初公開日
1969年3月8日
上映時間
104分
製作会社
アルフレド・ビニ・プロ
ジャンル
歴史


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