女狐(1950):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
女狐(1950)
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女狐(1950)

1952年11月17日公開、110分
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「第三の男」と同じくアレクサンダー・コルダとデイヴィッド・O・セルズニックの共同提供作品で、「老兵は死なず」「ホフマン物語」などのチーム、マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガーが一九五〇年に製作・脚色・監督に当ったテクニカラー映画。原作は英国の女流詩人メアリー・ウエッブで、ジブシーの血を享けた野性の娘をめぐる精神愛と肉欲の葛藤を描いたもの。撮影のクリストファー・チャリス、装置のハイン・ヘックロスは「ホフマン物語」と同じ。音楽の作曲と指揮は「黒水仙」のブライアン・イースデルの担当。主演は「君去りし後」のジェニファー・ジョーンズ、「成吉思汗」のデイヴィッド・ファラー、「青いヴェール」のシリル・キューサックの三人で、以下「河」のエズモンド・ナイト、「悪魔と寵児」のシビル・ソーンダイク、「夜霧の都」のヒュー・グリフィス、「三つの情熱」のエドワード・チャップマンらが助演する。

ストーリー

一八九七年、ウエルズと境を接したイングランド、シュロップシャー州の山奥に、ジプシーだった亡き母の血を享けたヘイズル・ウッダス(J・ジョーンズ)という娘が、父アベル(E・ナイト)と二人きりで暮していた。アベルは養蜂と棺桶作りと竪琴弾きを仕事とし、ヘイズルはフォクシイと呼ぶ女狐を何ものにも増して愛していた。ヴェンロックの町に買物に行ったヘイズルは、帰途、郷土のレディン(D・ファラー)に会った。アンダーンに邸をかまえる独身の彼は、ヘイズルをわがものにしようとしたが、そこの風変りな老僕ヴェッソンズに助けられた。“神が丘”と呼ばれる小山にある教会に、新しく赴任して来た若い牧師エドワード・マーストン(C・クサック)は、ヘイズルにすっかり魅せられ、求婚した。彼女は最初の相手と結婚するとかねて誓っていたので承諾した。年に一度の州市にエドワードと一緒に出かけたヘイズルは、レディンと再会した。レディンは彼女が牧師と緒婚すると聞いて口惜しかったが、あきらめようとしなかった。結婚式もすみ、ヘイズルの洗礼の行われた日、レディン牧師館を訪れ、ヘイズルと次の日曜の逢曵を強引に約束させた。エドワードは神に誓ったとおり、結婚以交ヘイズルの肉体を求めようとせず、何か淋しいヘイズルは、母ののこした呪いの本のお告げに従ってレディンとの逢曵を実行した。レディンは彼女をアンダーンに連れ去った。恋の歓喜に浸るヘイズルの生活も、エドワードとフォクシイのいないことがやはり物足りなかった。エドワードに迎えられ、ヘイズルは牧師館にもどったが、エドワードの母も長老連も彼女を非難した。だが二人の結びつきは堅く、やっと落着いた生活が始まろうとした矢先、ヘイズルは、迷い出たフォクシイを探しに出て、レディンら猟人たちの狐狩りにまきこまれ、フォクシイを抱いたまま猟犬の群に追われて、廃坑の竪坑の奥深く、落ち去って行った。

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作品データ

原題
Gone to Earth
製作年
1950年
製作国
イギリス
配給
東和
初公開日
1952年11月17日
上映時間
110分
製作会社
ロンドン・フィルム


[c]キネマ旬報社