罪ある女:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
罪ある女
罪ある女
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罪ある女

1953年1月31日公開、100分
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「たそがれの維納」「ブルグ劇場」のヴィリ・フォルストが戦後はじめて監督した一九五一年度作品。フォルストの原案をゲルハルト・メンツェルが脚色し、フォルスト自身とゲオルク・マリシュカが潤色した恋愛劇で、フォルストの特異な話術がみられる。撮影はヴァクラフ・ヴィッヒ、音楽はテオ・マッケベンの担当。主演は「暁前の決断」のヒルデガード・クネフと近時監督(脱走者)も手がけているグスタフ・フレーリッヒで、以下ロベルト・マイン、エネ・ブルック、ヨハン・ヴォルフガング・マイン、アンドレアス・ヴォルフらが助演する。

ストーリー

マリーナ(H・クネフ)は盲目の恋人アレクサンダア・クノス(G・フレーリッヒ)にベロナールを与えてあの世へ送ってやった。画家であったアレクサンダアにとって、病いで眼を侵されたことは致命的な傷手だったのだ。かつて二人がナポリ附近の海岸で暮していた時、マリーナは、彼の描く色盲的な作品を画商に持ち歩いては、身体を代償に金を得たこともあったのだ。大体彼女が彼にめぐり合ったのは、上品なキャバレにつとめる彼女の店へ、呑んだくれの彼が飛込んで来た時だった。彼女は朋輩への意地から、彼を自分のアパートに引取ったのである。もともと彼女は良家の生れであったが、母が再婚した先の養父が反ナチ主義で警察に拘引されたあと、父の連れ子エドアルトと感激のない肉体的交渉をはじたのが、堕落の第一歩であった。彼女は、無抵抗で身を許しさえすれば男は報酬を与えてくれることを知った。二人は父に現場を押えられ家を追出されたマリーナは不良の友人を頼って、全く反省のない少女になり果てた末、戦いのドサクサでひとりミュンヘンに移り住んだ。キャバレにつとめるようになった彼女の周囲はナチ軍人からアメリカ将校に変ったが、収入は増えるばかりであった。そのような或夜、アレクサンダアが転げこんで来たのである。明るい二人の新生活は、やがてアレクサンダアが脳腫のため遠からず失明することが判明すると共に暗いかげがさしはじめた。二人はナポリへ移り、ひたすら恋に酔おうとした。かつてアレクサンダアは、ミュンヘンの或る医者から、手術すれば眼は癒るかもしれぬと言われていた。マリーナはそれを実行させるため、画商に身体を売って金を得たのだ。ミュンヘンには帰ったものの、マリーナには手術の金さえもなかった。再び最低の仕事をしようと街へ出た彼女は、偶然客として、求める医者をつかまえた。彼の好意で、アレクサンダアは見事に立直った。再び画家としてメキメキ売り出した彼はマリーナをモデルに、ウイーンで傑作「罪ある女」を完成した。しかし、完成の夜アレクサンダアは突如発作に襲われて失明した。すべてを悟ったマリーナは、ためらうことなく彼にベロナール入りシャンパンを飲ませたのである。長い回想は終った。マリーナは、壁にかかった「罪ある女」の前に横わる恋人の胸へ、自らもベロナールを仰いで打伏した。

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作品データ

原題
Die Sunderin
製作年
1951年
製作国
ドイツ
初公開日
1953年1月31日
上映時間
100分
製作会社
シュテリア


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