ジャンヌ(1934):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ジャンヌ(1934)
ジャンヌ(1934)
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ジャンヌ(1934)

1934年公開
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フランス劇壇で名声噴々たるガビ・モルレが主演する映画で、ジョルジュ・マレエが「吼えろ!ヴォルガ」のヴィクトル・トゥールジャンスキー指揮の下に監督に当った。原作はアンリ・デュヴェルノアの小説で、ロベール・アラリが脚色し、撮影は「外人部隊(1933)」「椿姫(1934)」のハリー・ストラドリングがオーブールディエと協力して担任した。モルレエの相手役は舞台出の俳優でMGM社のフランス語版に主演したこともあるアンドレ・リュゲで、その他、ジャンヌ・リオン「パリッ子」のエレーヌ・ペルドリエール、「父帰らず」「メニルモンタン」のナディア・シビルスカヤ、「最後の億万長者」のシノエル、ロベール・ヴァチエ、等が出演している。作曲は「商船テナシチー」のジャン・ヴィーネ。ジョルジュ・マレエ、フィルム・ガビ・モルレ協同製作になる映画である。

ストーリー

造花屋の店を首になったマドレーヌ・プレオリエはサヴィニョール夫人の帽子店で働く事になった。夫人は大変厳格なやかましい人だったがマドレーヌはそれを物ともせず自由に振舞った。その間に彼女の創った鈴蘭の帽子がパリの流行となり商売の思わしくなかった夫人は大いに助けられた。夫人の一人息子アンドレとマドレーヌは恋仲だったが夫人は息子を金持の娘と結婚させる事のみを考え、アンドレもまた厳格な母親を怖がってマドレーヌとの仲を母に打ち開け兼ねていた。この店で働いていたマドレーヌの友達エヴォディーはこれもアンドレの友達シャルル・フュキーと結婚する事になった。たまりかねたマドレーヌは自分が近く母になる事をアンドレに打ち明けて結婚をせまったが、二人の結婚は到底母の許しを得ぬものと観念したアンドレは二人の子供をしかるべく処理する事を説いた。かくてマドレーヌの嘆きの内に生るべかりしものは闇から闇に葬られた。そしてマドレーヌはその為に身体を痛め、医者は今後彼女には子供は生れぬと診断した。しかしこの事は本人には秘密で彼女はやっと快復した。その後サヴィニョール夫人は病で死んだがその時マドレーヌにアンドレを託した。何年か過ぎて彼等の生活は豊かになったがこの幸福の中にあってマドレーヌには一つの嘆きがあった。それは子供が生れない事だ。彼女はフュキーの家庭を羨んだ。彼等には三人の子宝があるのだ。マドレーヌはかつて生るべかりし子をジャンヌと名付ける積りだったがそのジャンヌはもう生れて来ないのだ。再び年は廻ってマドレーヌもアンドレも年老いたが今はマドレーヌも漸く子を持つ希望をあきらめていた。しかしいざ死の間際になった時再び彼女を襲ったのは忘れ得ぬジャンヌの面影だった。「ジャンヌは来るでしょうか、私は一人で死にたくない」と彼女は呟いた。アンドレは「来るとも、きっと来るよ」と答えた。その言に力づけられてマドレーヌはジャンヌのお面影を目の辺りに見ながら最後の息を引き取った。アンドレは彼女の眼をふさぎつつ言った。「今お前の眼をふさいだのはお前の可愛いジャンヌだよ」

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作品データ

原題
JEANNE
製作年
1934年
製作国
フランス
配給
千鳥興業
初公開日
1934年
製作会社
L・D・F


[c]キネマ旬報社