ジブラルタルの鮫:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ジブラルタルの鮫
ジブラルタルの鮫
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ジブラルタルの鮫

1949年6月公開
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「海の牙」と同じくミシェル・サフラとアンドレ・ポールヴェが共同製作したスペヴァ・フィルム・スカレラ・フィルム作品で一九四七年の製作。「海の牙」のジャック・コンパネーズがエルネスト・ヌウバック(エルンスト・ノイバッハ)と協力してストーリーを書卸し、コムパネーズが脚色、「濁流(1947)」のカルボンノオが台詞、ドイツ系のE・E・レェネール(ライナート)が監督、「六人の最後の者」のロベール・ルフェーヴルが撮影し、アラン・ロマンが音楽をつけた。主演は「あらし(1939)」「格子なき牢獄」のアニー・デュコオ、「乙女の星」のルイ・サルー、新顔のジャック・ベルティエ、イーヴ、ヴァンサン、「しのび泣き」のジャン・ヨンネル、マルセル・ジェニアその他が助演する。

ストーリー

ステラは流れ流れて、名もない波止場ののみ屋で婦酌をしているが、すてばちと自ちように身をおとしながらも、昔は純情で育ちもよかったらしい面影がまゆのあたりにうかがわれるような女である。酒ののみっぷりも鮮やかだが、口は文字どおり八丁で八ケ国語を自由にあやつる。英京ロンドンに根拠をおく国際スパイ団の頭目ゴードンは、はからずもこの近東の要衝イスタンブールののみ屋でステラを見出すと早速に女スパイに契約する。ロンドンに引上げたゴードンの指令で、ステラは「殿様」とよばれるイギリス貴族を丸め込んで結婚する。と間もなくスパイの手先は「殿様」を殺してしまう、ステラはその未亡人としてロンドンに現れ、「殿様」の親戚でイギリス海軍の要人たる提督サー・アーチボルドの邸宅に身をよせる、虫も殺さぬ顔の彼女を一目見て、その美しさに心を奪われた男が何人かあった。中でも有名な大軍需工場勤務のデイヴィッド・ブルックスとフランス海軍将校アンドレ・デュヴァルは、もっとも熱烈な彼女のらいさん者となる。歯科医の看板を出して世を欺いているゴードンにあやつられて、ステラは人知れずらつ腕をふるって、軍需工場の秘密をあらかた手に入れ、ブルックスを詐って軍の秘密をたん知する。そして特別任務をおびて出航したせん水艦に時限爆弾をし掛けさせる。ところが墜落の底にいるはずのステラもやはり女の誠が残っていた。彼女はいつかデュヴァルをふかく愛するようになっているのだ。そのデュヴァルが例のせん水艦にのり込だと聞いた時、ステラはがく然として後かいのホゾをかんだ。デュヴァルを死なせてはならぬ必死の彼女はゴードンをさそい出すと彼女のすご腕を喜んで全然油断している彼を、自動車でひき倒してしまい、例のせん水艦の危機を、イギリス特務機関は報じる。その事は直ちに無電で連絡されせん水艦の乗員は全部爆発の前に脱出することが出来た。ステラは刑一等を減じられ、二十四時間以内にイギリスを退去せよと命じられる。ブルックスは今さら恋ゆえに大過を犯した己のおろかさを痛感し自責の念にたえず自殺してしまった。ロンドンから姿を消したステラは破れた恋の思い出をわすれようとしてか、強い火酒を浴びるようにのんで、男たちを手玉にとっている、たい廃といんとうのみやこイスタンブールの、怪しげな波止場のカフェーで。

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作品データ

原題
Les Requins de Gibraltar
製作年
1947年
製作国
フランス
初公開日
1949年6月
製作会社
ディシナ


[c]キネマ旬報社