ウエヤ殺人事件:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ウエヤ殺人事件
ウエヤ殺人事件
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ウエヤ殺人事件

1938年公開、79分、サスペンス・ミステリー
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守銭奴な富豪の殺人事件の真犯人を解き明かす法廷ミステリー。監督は「ノン・ストップ紐育」のロバート・スティーヴンソン。出演はクライヴ・ブルック、ジーン・ベイカー。

ストーリー

一法廷の審判は開かれ、ウエヤーの殺人事件はロンドン社交界の一話題となりたり。そも、この事件の犯人は何人なりや。その犯人に関する証人の中には社交界の夫人あり、女優あり、男優あり、ポロの名手あり、競馬の通人あり、自動車の運転手などの幾多の種類の人を網羅し、司法官も大童になりて審議するも其の犯人の何人なるかを突止むるに苦しみたり。デイッキは或る富豪の家に育ち高等教育も受け、且つ社交界でも有名なる美人ドロシー・コルベル譲と結婚して家庭を持つにいたりたるも、彼は天性非常に華美を好み、収入以上に贅沢なる生活を送り、パリに、モンテカルロに遊びて金銭を蕩費し、ために夫人たるドロシーはつねに多大の苦労をかけられたり。然し、夫に対する愛情は変ることなかりき。殺されたりハリーなる者はこのデイツキの従兄弟にあたりしかば警察の疑惑の眼も自然この浪費者デイツキにそそがれ、彼の一挙一動を窺いよるところなりしが、その証拠の何者をも拒む能はざりき。デイツキは弟に自己の無実なることを装い、依然として社交界に、あらゆるスポーツに遊興に耽溺しなんら改むるところなく、ために彼に対する債鬼の督促は、日一日と深刻となれり。殺人事件の真相は、かくつねに債鬼に責めらるる処より、デイツキは従兄弟ハリーの金持なるを機とし、その財産をして何とか分配をせしめんと、時にスポーツに、或は郊外の散策に又は窈に我が家へと彼を連れ来りて金銭上の要求に努めたるところに端を発せり。されどもハリーは金のことにかけては非常なる守義奴にして到底デイツキの意のごとくには応ぜずされば或夜ハリーは、デイツキの家を訪れ、ハリーが招宴の席から逃れて酒の酔いを醒まさんとするを共に出て裏の小池の端に憩い、共に談る内、金銭の話よりついに争いとなりデイツキはハリーを池中に突落とすに至れり。デイツキは此の事実をふかく胸中に秘めたるるも良心の呵責にせめられること劇しく、如何に裁判の結果は無罪となり、安逸に幕し得たりとはいへ自決せねばならぬ破目となり、遂に或夜自ら毒を仰ぎて死につくこととなりたり。げに浪費者の末路こそ哀れというもおろかなるものかな。

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作品データ

原題
The Ware Case
製作年
1938年
製作国
イギリス
配給
日本映画貿易
初公開日
1938年
上映時間
79分
製作会社
ゴーモン・ブリティッシュ
ジャンル
サスペンス・ミステリー


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