恩讐:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
恩讐
恩讐
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恩讐

1933年公開
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「戦時特派員」「大飛行船」のジャック・ホルトが主演する映画で「狂恋のつばさ」「魔の海底」アルバート・S・ロージェルが監督にあたったもの。脚本は「戦時特派員」「魔の海底」にジョー・スワーリングが監督者ロージェルの書き下ろした原作によって執筆し、カメラは「戦時特派員」「兄貴は世界一」のベンジャミン・H・クラインの担当である。共演者は「吾は愛せり」のジュヌヴィエーヴ・トバン、「競馬天国」のシドニー・ブラックアマー及び「四十二番街」のジョージ・E・ストーンで、その他子役ウォーリー・オルブライト、ワード・ボンド、アイリーン・ホワイト等が助演している。

ストーリー

建物取毀業チャック・リーガンは弁当売り娘メリーに恋している。リーガンの下に働く時間係りトム・カミングスもまたメリーに心を惹かれていた。友情に厚いしかし乱暴者のリーガンに比し、トムはハーバード大学出の教養と上品さを備えた男であった。ある日屑拾いのシャピロは危ないところをリーガンに救われたのが縁となり、リーガンの仕事場の屑物を一手にもらい受け、これを売って、徐々に財を積む。一方トムもリーガンの絶大な援助で建築会社の技師からやがて、一流の建築業者となることができた。リーガンは取毀会社の社長としてメリーを娶り、いまでは可愛い息子までできた。その息子の誕生日に、リーガンが旅行から突然帰宅してみると、信頼していたトムとメリーが道ならぬ恋に酔っている。落胆のどん底に突きのめされたリーガンはその場から行方不明となってしまった。シャピロが全力を尽くしての操作もかいがなく、やがてトムとメリーは晴れて結婚してしまった。そして建築の不正請負によって巨富を得たトムはさらに魔手を新しき学校建築にまでも伸ばした。その年のクリスマス前にシャピロはようやく、酒に哀しみを忘れようとして、見る陰もなく落胆してしまっているリーガンを発見した。希望もなく無気力に成り果てているリーガンの息子を連れて来て父子対面をさせた。かくて、リーガンは新たな望みを抱いて息子のために働く気になった。やがて校舎落成式挙行の当日となり、トムは新校舎の建築家として讃辞を受けた。式終わって集まった小学児童等が去った後、恐るべき大地震が突発した。2人だけ校舎に居残っていたトム夫妻は不正工事の欠陥のためにもろくも崩壊した校舎の鉄骨や破材の下に閉じ込められてしまった。2人は救いを求めて叫喚したが、足場が危ないので誰1人救助に赴くものがない。来合わせたリーガンは救助を志願し、起重機の先端に身を乗せ、発煙ランプを手にして救助作業に着手した。リーガンは、不慮の出来事と見せて鉄材を上から落してトム夫妻の息の根を止め、息子を自分の手に取り返す了見であった。その心中を見抜いたシャピロは、身命を賭して起重機によじ登って、リーガンを諌めた。シャピロの熱誠似心を動かされたリーガンは復讐を思い止って、トムとメリーを救い出そうと作業を急いだ。ところが作業ならざるに第2の強震が起こった。轟然として鉄材が崩れおちる下に、トム・カミングス夫妻は自ら建築した不正な建築物によって命を落してしまった。かくて天下晴れて愛児を引き取ることができたリーガンは、親友シャピロの心尽くしによって、リーガン・シャピロ商会のパートナーとして返り咲き、昔日にもまして幸福な生活を楽しく送ることができたのである。

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作品データ

原題
The Wrecker
製作年
1933年
製作国
アメリカ
初公開日
1933年
製作会社
コロンビア映画


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