富司純子
緋牡丹のお竜
火野葦平の原作「女侠一代」を「緋牡丹博徒 花札勝負」の鈴木則文が脚色し、「前科者 縄張荒し」の小沢茂弘が監督したシリーズ第四作。撮影はコンビの吉田貞次。
明治の中頃。父の死後、渡世修行の旅を続けたお竜は、七年ぶりに故郷熊本へ帰った。その時、元矢野一家の飛車角、常、新入りの大風呂敷、それに道後からは、富士松、清吉が駈けつけ、お竜の念願だった矢野一家が再興された。折しも、筑豊地方に炭田が開発され、遠賀川流域は活況を呈していた。だが、石炭運搬のために、九州の親分衆が請負いの鉄道敷設工事をはじめると、川船業者の激しい妨害にあい、工事を降りる組が相ついだ。そんな中で、お竜の叔父川辺は、仕事の続行をお竜に託し世を去った。しかし、川人足の元締の赤不動の勘蔵は、矢野一家にも手荒く迫った。一方、鉄道院では、永久出入りの特典をつけ、完成を急いだ。お竜は、親分衆に励まされ工事完遂に努力したが、宝満一家の荒木田は勘蔵に近づき妨害に出た。だが、勘蔵は狂暴な荒木田のやり口に態度を硬化させ、お竜に工事の協力を申出た。宝満一家は報復手段に出た。お竜が面倒をみている雪江を人質にすると、半次にお竜を殺すよう命じた。半次から訳を聞いたお竜は、サイの目勝負に勝ち雪江を取戻した。それから数日、筑豊鉄道が完成した。そして、お竜の二代目襲名披露が行なわれた。だが、宝満一家は一番列車を転覆させ、手抜き工事を指摘し、現場に向うお竜らを襲った。卑劣な荒木田はやがて、お竜と矢代の活躍に葬られた。
緋牡丹のお竜
不死身の富士松
櫓の清吉
飛車角
あんこう常
大風呂敷
矢代雪江
お祭りの半次
荒木田伊之助
吉岡
沢野
辻元
泥鮒
えびがに
狼安
赤不動の勘蔵
鬼辰
皮はぎ
だぼはぜ
川辺要次郎
畑尾
白山
武村
吉井大蔵
岸森
山春
根津
高井課長
鞠千代
金丸金吉
お神楽のおたか
医者
猪之吉
政
矢代幸次