蛇と鳩:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
蛇と鳩
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蛇と鳩

1953年4月9日公開、101分
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企画は「加賀騒動」の柳川武夫、「週刊朝日」に連載された丹羽文雄の原作から「人生劇場 第一部」のシナリオに協力した棚田吾郎と舟橋和郎の二人が脚本を書き、「泣虫記者」の春原政久が監督に当り、「魚河岸の石松」の永塚一栄が撮影している。出演者の主なものは「ひまわり娘」の伊豆肇、「秘密(1952)」の宮城野由美子、「縮図」の日高澄子、「人生劇場 第一部」の舟橋元と加東大介、「愛の砂丘」の滝沢修、「加賀騒動」の三島雅夫などである。

ストーリー

緒方衛司は浮浪生活に落ぶれていたとき古久根恒に拾われその家に寄食した。古久根の家族は妻三貴と二児、それに時折訪れる三貴の妹千恵とであった。彼は老事業家花背供助の命を受けて、金儲けとしての新興宗教創立を企んでいた。その教祖に仕立てる男、逞しい肉体、白い肌、美しく鋭い瞳を持った男を探すのが緒方に与えられた使命だった。緒方は古久根を軽蔑したが千恵に対する恋情のためとどまり、京都まで教祖になる男を探しに行き、浅香忍という扶嶽教の行者で不敵な容貌をした男を得て帰って来た。こうしていんちき宗教紫雲現世会は出発したが、門前盲信者の列をなすにぎわいを呈した。しかし、千恵は緒方の留守中古久根に犯され、古久根は今や秘書吟子の魅力にひきずりまわされていた。そのため彼の妻三貴は嫉妬にさいなまれ、狂信的な祈祷に我を忘れていた。古久根は破廉恥にも千恵を浅香の慾望を封じる犠牲に供しようとしたとき、たまりかねた緒方が千恵と共に多くの信者のなかで紫雲現世会の裏面をばく露しようとした。しかしこの時警官が古久根の逮捕状を持って現われた。信者に「法難」を説いて悠然と曳かれ行く古久根の姿に信者の祈祷の声は一段と高まった。緒方は自分の敗北を感じ、千恵はしかし緒方によって救われた喜びを抱いて彼と共に去って行った。

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作品データ

製作年
1953年
製作国
日本
配給
東映
初公開日
1953年4月9日
上映時間
101分
製作会社
東映東京


[c]キネマ旬報社