森繁久彌
ペテン師堀川
「我が名はペテン師」と同じく原作はキノトールと小野田勇、脚色は須崎勝彌、監督、渡辺邦男、撮影、渡辺孝がそれぞれ担当。主なる出演者は「我が名はペテン師」の森繁久彌、「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」の紫千鶴、「青春怪談(1955 阿部豊)」（新東宝）の江畑絢子、「リオの情熱」の江川字礼雄など。
ストーリー
稀代のペテン師堀川新兵衛は元ストリッパーで手先の器用な浪江と一儲けをたくらみ、くろがね興業のボス黒金熊吉に、浪江を女プロレスラーとして十万円で契約させた。熊吉の招待でアル・サロ「クィーン」の客となった堀川は、ピカ一の田鶴子のサービスぶりに気をよくし、彼女の父が借金で困っていると聞くと、貰ったばかりの十万円を気前よく田鶴子に与えた。だが、父とは真赤なウソで、実は熊吉の乾分高山だった。「クイーン」の事務所で熊吉一味が祝盃をあげている真最中、流石はペテン師で「芝居は幕切れまで見るもんだぜ」と、堀川は金を取り戻した。その後、堀川は浪江をネパール王国の天才舞踊家に仕立てて披露公演を行った。ストリッパー時代の彼女を知っている舞踊評論家の須山はバクロ原稿を書くが、田鶴子はそれを提灯記事に書き直させた。そのおかげで浪江は爆発的な人気をよび、各劇場から出演申込みが殺到した。ある日、田鶴子と須山が楽屋へ強請に来るが、堀川は舞台から観客に真相をぶちまけたので場内は大混乱に陥った。夜の公園に逃げ込んだ堀川に田鶴子は拳銃をつきつけ、ペテン師の後を引き継がせろと脅迫した。堀川はそれを承諾し、国際密輸団とやりかけの仕事があるからと欺いて、田鶴子と高山をビルの地下室に檻禁した。「ガスの栓があけ放しとはお釈迦さまでも気がつくめえ」と上機嫌でビルの裏口から出ると、花嫁衣裳を着た浪江がたたずんでいた。
キャスト
江畑絢子
浪江
紫千鶴
田鶴子
江川宇礼雄
ボスの熊吉
阿部九洲男
高山
坊屋三郎
鉄
高村洋三
サブ
高田稔
評論家の須山
五条慶子
令嬢Ａ
大原栄子
令嬢Ｂ
鍜治田文子
ダイナマイト・ローズ
小沢路子
セカンド
信夫英一
お巡りさん
高島稔
少年
天知茂
画家
鮎川浩
サラリーマン
加藤章
運送屋
和田孝
学生
花岡菊子
日高夫人
荒川さつき
藤山夫人
若杉須美子
岩崎夫人
広瀬康治
小劇場の支配人Ａ
国創典
小劇場の支配人Ｂ
築地博
小劇場の支配人Ｃ
広瀬恒美
紳士Ａ
高松政雄
紳士Ｂ
岡龍三
紳士Ｃ
伊東健
紳士Ｄ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 1955年
- 製作国
- 日本
- 初公開日
- 1955年9月6日
- 上映時間
- 90分
- 製作会社
- 新東宝
[c]キネマ旬報社
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