ジャン=ピエール・レオ
Antoine Doinel
フランソワ・トリュフォーが長編第1作「大人は判ってくれない」の主人公アントワーヌ・ドワネルのその後を、主演のジャン=ピエール・レオの成長に合わせて描いて行った“アントワーヌ・ドワネルの冒険”シリーズの第4作。製作はトリュフォーの会社レ・フィルム・デュ・キャロスで、トリュフォーのパートナーであるマルセル・ベルベールが製作を指揮し、また出演もしている。脚本はトリュフォーと、このシリーズの前作「夜霧の恋人たち」にも参加したクロード・ド・ジヴレイ。撮影の巨匠ネストール・アルメンドロス、美術ジャン・マンダルー、録音ルネ・ルヴェール、編集アニェス・ギユモーはいずれも前作「野性の少年」からのスタッフ。音楽は「夜霧の恋人たち」「暗くなるまでこの恋を」、ゴダールの「気狂いピエロ」のアントワーヌ・デュアメル。共演は「夜霧の恋人たち」でデビューし、ヒッチコックの「トパーズ」にも抜擢されたクロード・ジャドほか。
アントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)は26歳、クリスティーヌ(クロード・ジャド)と結婚し、クリスティーヌの両親(ダニエル・セカルディ、クレール・デュアメル)の援助で楽しく新婚生活を送っている。仕事は花屋で、花の人工着色の研究に取り組んでいるところだ。また彼は妻にも内緒で自伝的小説を書きはじめていた。花屋は研究がうまく行かずに首になるが、運良くアメリカ資本の水力研究所に就職。クリスティーヌが妊娠し、やがて長男が生まれる。クリスティーヌはギランと名付けようとするが、アントワーヌは独断でアルフォンスに決めてしまう。この頃から夫婦でもうまく行かないことが時々起こるようになった。アントワーヌは独断でアルフォンスに決めてしまう。この頃から夫婦でもうまく行かないことが時々起こるようになった。アントワーヌは研究所を見学しにきた日本人社長の娘キョウコ・ヤマダ(松本弘子)に出会い、キョウコは彼に一目惚れ。アントワーヌのちょっとした浮気は彼女が送った花に仕込んだメッセージのせいでクリスティーヌにバレてしまう。最初は両親の手前家庭内別居となるが、ついにアントワーヌは家を出てキョウコのアパートに転がり込む。だが一週間もすると文化の違いや諸々の原因でアントワーヌはすっかり嫌気が差し、子供に会うと言い訳を作ってはクリスティーヌのいる自宅を訪れる。彼女は彼の気持ちを察して今晩は一緒に映画にでもと誘うが、彼は意地を張って断る。彼は売春宿でクリスティーヌの父(正確には義父)とばったり出会う。ある晩クリスティーヌのところに、キョウコと食事中のアントワーヌから電話がかかってきた。彼はもう我慢できない訴える。その後もアントワーヌは料理と料理のあいだに時間があく度に彼女に電話をかけては愚痴をこぼす。キョウコもついに痺れを切らし、日本語で「勝手にしやがれ」と書いたメモを残して去った。一年後、アントワーヌとクリスティーヌはすっかり世間なみに仲の良い夫婦になっていた。
Antoine Doinel
Antoine Doinel
Lucien Darbon
Mme Darbon
Kyoko
La femme du te'nor
Le tenor
le vendeur au kiosk
監督、脚本
脚本
エグゼクティブプロデューサー
撮影
音楽
美術
編集
録音
字幕
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