エニグマのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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エニグマのレビュー・感想・ネタバレ・評価

2003年5月17日公開,119分

ユーザーレビュー

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  • rikoriko2255

    やまひで

    1.0
    2007/5/4

     まず、映像の画質がいかにもテレビ映画用に撮ったような安っぽい画質で、僕の警戒心の警鐘が早くも鳴った。70ミリワイドとは言わないが、やはり、映画らしい映像というものがある。そこに注意を払うべき映画人としてのセンスが監督には必要であろう。次に、セットが何となく安っぽい。いかにも、セットでございますというのでは、映画を観る方の興が冷める。映画を観る方は、虚構の世界でも本当らしく見せて欲しいのである。そこの、観客の心の機微を読み取って欲しいものだ。
     そして、ストーリーである。暗号解読という映像化するのには難しいストーリーである。本を読みながら、じっくりとその暗号解きの試行錯誤の過程を楽しむべきものである。それが出来ないから、余計な話の種が必要になり、やれ、ソヴィエト軍のポーランド将校の虐殺のプロットを絡ませたり、恋愛物を取り入れたりしなければならないのである。謂わば、観光地のお土産の上げ底が必要となるのである。製作者は、いくらそれがベストセラーになった原作かは知らないが、それを映画化するのに適するか適さないのかの、よき感というものがなければならない。残念ながら、この映画の製作者はこの点では落第である。更に、ドイツ軍の暗号エニグマは、その暗号機とコード表がイギリス海軍側に、あるドイツ海軍Uボートが撃沈された時に、それが沈没する直前に奪取されたことで解読できたのであり、基本的には終戦までそれ以降イギリス海軍はそれほど大きな問題をこの点では抱えていなかったこともここに付け加えておこう。1943年を境にドイツ海軍のUボートは、追う者から追われる者になっているのである。
     この駄作の中でひとつだけいい発見をした。Hester役のKate Winsletである。恋愛沙汰など関係ないというような、いかにも「壁の花」という感じでいながら、意外とその場になると情熱深いという、少々可笑しみを出さないと間が持たない役をうまくこなしていたこの役者、これから注目しておくべき役者だろう。

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