パリ、恋人たちの2日間|MOVIE WALKER PRESS
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パリ、恋人たちの2日間

2008年5月24日公開,101分
PG-12
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人気女優ジュリー・デルピーが監督&主演など、一人六役を務めた恋愛劇。カルチャー・ギャップを交え、フランス人とアメリカ人の恋人に訪れる破局の危機をコミカルにつづる。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

女流写真家マリオンがベネチア旅行の帰りに、アメリカ人の恋人ジャックを伴ってパリの実家に立ち寄る。ところが、ジャックはマリオンの両親の奔放さに圧倒され、さらに元カレたちと親しくする彼女の態度に戸惑っていく。

作品データ

原題
2 Days in Paris
映倫区分
PG-12
製作年
2007年
製作国
フランス ドイツ
配給
アルバトロス・フィルム
上映時間
101分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.6
  • たっかん

    4
    2015/9/12

    ジュリー・デルピーが、監督・主演・脚本・音楽と頑張った映画。
    この映画の饒舌的な雰囲気は『ビフォア~』シリーズに似ているが、独特な世界がここに在る。

    ベニスからパリに移動してきた恋人2人が、パリで過ごす2日間で「どのように変わっていくか」を描いているが、女性は元々パリ在住だったので2人で街を歩くにつれて「女性が多数の男性とセックスしたか(男に言わせるとヤリマンだったか)」が判ってくる。
    「元カレが次々と現れるパリ」、「ここはパリじゃない!!地獄だ!!」と叫ぶ男性の気持ちの描写が上手い。

    物語もそうだが、パリの独特な特徴(“ラパン”というウサギ料理、市場にぶら下がる子豚の死体など)も頑張って描かれているだけでなく、映像的にも「車内から見るパリの街並が写真的な連続映像で描かれるシーン」は素晴らしい。

    ジュリー・デルピー自身が、元々、パリ生まれであるが、ニューヨーク大学を卒業するなど、仏語・英語・イタリア語が堪能であり、自分の特徴を自ら良く表現した映画だと思う。

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  • mario

    5
    2008/12/30

    ジュリー・デルピーの魅力満載の映画。神経質な恋人役をアダム・ゴールドバーグが好演してます。その風貌(クマちゃんみたいな顔なのに体中刺青)からはとても神経質には見えないんだけど・・。それから、私の大好きなダニエル・ブリュールも出演。ダニエルはほんのちょっとしか出てこないけれど、とっても大切な役どころ。
    まるで「ベルリン、僕らの革命」から飛び出してきたよう。「サルバドールの朝」も良かったけれど、彼はホント、革命家の役がよく似合う。
    この映画は映像もオシャレだけれど、何と言ってもセリフがいい。「恋人までの距離」を彷彿させるテンポと味のある二人の会話。思わずメモしたくなる(笑)。
    何度見てもいい映画。文句なしの☆5つ。

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  • 砂たこ

    2
    2008/7/29

    生まれ育った文化の影響を実感するのは、異文化に触れた時だ。
    自分と違うものに取り巻かれた時、自分が何者か見えてくるもの。

    しかし、違うものに取り巻かれ続けると、やがて人はその環境に適応する。
    (適応できないものは、違和感を抱えたまま孤独に陥るか、立ち去るしかない)

    ところが、適応力の高いもの程、自分の変化…自分がどのように変化したのかということに、鈍感なのだ!

    本作品の醍醐味は、この点に尽きるだろう。
    ◆ ◆ ◆
    ジュリー・テルピー演じるマリオンは、異邦人として生活する中で、自分のフランス人としてのアイデンティティーを抑えてきたに違いない。そうすることで、ニューヨークに適応したのだ。
    しかし、アメリカ人・ジャックは、適応後のマリオンしか知らなかった…。
    ◆ ◆ ◆
    異国の文化や、パートナーの変わった家族・かつての恋人・友人…そのどれに馴染めなくても、ガマンはできる。
    でもよく知っていると思っていたパートナーの顔の下に、見知らぬ顔を見たとしたら…平常心ではいられないだろう。
    いつも見知っていた顔は、「仮面」だったのかとさえ感じてしまうに違いない。
    ◆ ◆ ◆
    両親に預けていたネコを受け取りに、"ホーム"であるパリに戻った時、マリオンもまた「フランス人としての自分」に戻ってしまった。
    そのことに彼女が気づかなかったことが、ジャックの不安をどれだけ煽ったことか!

    河原での大喧嘩の後、マリオンはやっとジャックの気持ちに気がついた。
    ◆ ◆ ◆
    やかましいマシンガントークと対比して、彼女のモノローグで描いた「4時間の話し合い」のシーン。
    その後の選択は、現実的には…必ずしもこの作品が決めた結論には至らないかもしれない。
    ◆ ◆ ◆
    全てをさらけ出した二人の間に残った「決定的な理由」は、何だったのだろう。
    観客は、それこそを知りたいと思うのではないだろうか?
    そこをサラリとやり過ごしたところが、もの足りない一方で、ストーリーをヤボにしないセンスだったのかもしれない。
    ◆ ◆ ◆
    テルピーが描いた「フランス人女性」のキャラクターは、私達が抱くパリジェンヌのイメージをぶち壊すには十分、印象的だった。
    これはいわゆる"フランス人から見たフランス人女性ステレオタイプ"なのだろう。
    過大評価しないように注意が必要ではあるが、フランス人という異文化を知るには興味深い作品だといえる。

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    ネタバレあり
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