イースタン・プロミス|MOVIE WALKER PRESS
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イースタン・プロミス

2008年6月14日公開,100分
R-18
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「ヒストリー・オブ・バイオレンス」の監督&主演コンビが放つ犯罪映画。出会うはずではなかった男女の交流を通して、現代の闇社会に切り込んだ問題作だ。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

ロンドンの病院に勤める女性アンナが、赤ん坊を産んで死亡した少女の身元を突き止めようとする。その過程でロシアン・マフィアのニコライという男とめぐり合った彼女は、危うい運命をたどっていく。

作品データ

原題
Eastern Promises
映倫区分
R-18
製作年
2007年
製作国
イギリス カナダ
配給
日活
上映時間
100分

[c]2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved. [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.0
  • rikoriko2255

    やまひで

    3.0
    2010/12/21

     B級映画並みのストーリーなのに、また、別に派手なアクション・シーンが次から次へと出でくる訳でもないのに、何か作中世界の中に引き込まれて観てしまう。主役ニコライの抑制された、自己規律を課した、何か任侠道の筋道の正しさを思わせながら、どこから来るのか、そこにある種のメランコリー、「憂鬱」というか、「憂愁」が立ち昇ってくる雰囲気に不思議と魅せれてしまう。観終わって、作品データを調べてみると、D.クローネンバーク監督の作品とのこと。なるほどと言わざるを得なかった。本作によく平行して取り上げられる、2005年の作品『ヒストリー・オブ・バイオレンス』は観ていないので、これとの比較は出来ないが、これまでに観た『ザ・フライ』(1986年)、『戦慄の絆(Dead Ringers)』(1988年)、『イグジステンズ eXistenZ』(1999年)の三本を見た限りで、クローネンバーク監督のその「筆跡」の系統を本作中に探り当ててみたい。つまり、彼の特徴とも言える、生物体とその生物的変容に対する異常な興味と、それを生体解剖的に見せようとする「スプラッター映画」風趣味とである。 1.ストーリー展開の発端が、14歳の少女が病院で子供を出産し、その際に少女は死亡してしまったという点。 2.ロンドンにある、ロシア・レストランの経営者の息子キリル(フランス人俳優ヴァンサン・カセルが、余りに強い父親の存在にその陰から逃れきれない二代目の悲劇を好演)が殺してしまったチェチェン・マフィアの幹部の屍体を、証拠隠滅のために易々と処理してしまう場面。 3.生身の体への装飾としての刺青を丁寧に描いている点。 4.銃撃ではない、即ち間接的ではない、骨と骨とが軋る、直接的な、刃物を使った格闘戦を、しかも主役のヴィゴ・モーテンセンにすっ裸で演じさせ、そのことで刃物による切り傷とその痛みを視覚化していること。 以上の点に、筆者は本作と上述三作との共通性、即ちクローネンバーク監督の「筆跡」を見るものであるが、諸氏は如何。尚、表では堅気なロシア・レストランの経営者を演じ、裏では実はロンドンのロシアン・マフィアの、冷徹な頭領を演じた俳優は、アルミン・ミュラー=シュタールと言い、ドイツの名優である。元々は、旧DDRの俳優であり、最近では『ザ・バンク 堕ちた巨像 The International』(2009年)で、やはり屈折した役を好演している。

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  • rikoriko2255

    ふく

    3.0
    2008/9/9

    以前、予告を観て「絶対観たい!!」と思い・・・本日、初日に行って参りました(*^^)v 前作も良かったですが・・・今作も中々でございます★ ロシアン・マフィアの事はよく知りませんでしたが・・・パンフを読みつつ勉強させて頂きました。 感慨深い作品です。

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  • rikoriko2255

    レインボーパパ

    5.0
    2008/7/13

     ロンドンの普通にみえるレストランや床屋が実はロシアン・マフィアの構成員や関係者であったりする恐怖。  題名の「イースタン・プロミス」とはイギリスでの人身売買契約のことだそうだ。イギリスの入国させられ、多くは売春婦となる。暴力で脅され、逃亡すれば国の家族を殺されるとも脅されるという。  かつて読んだ本に「暗殺は銃よりもナイフを使う方が、相手に近づく分、高等テクニック」というようなことが書いてあった。この映画のロシアン・マフィアは殺しにナイフを使っている。それだけ自分たちに地震があるということを表しているのだろうか。  先の読めない展開、ヴィゴ・モーテンセン演じる運転手ニコライの不可解な行動。  偉大なドンとその器を受け継いでいない跡取り。裏切りと暴力。  それらが1本につながり、象徴的なラストシーンに。すごい。

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  • rikoriko2255

    nakatadairake

    5.0
    2008/6/23

    前作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を観て、本格的に映画館通いを復活したぼくにとっては、去年からずっと公開が気になっていた作品。 バイオレンスという意味では前回とつながっているといえなくもないが、今回は銃は一切出てこない。最初から最後まで刃物と凶器のような肉体。(そういう意味ではこっちのほうが怖いね・・・) ストーリー自体は結構地味な展開でアレなんですが、今回も役者がみんなよくて、感心することしきり。 ヴィゴ・モーテンセンはもう文句なしにカッコいいんですが(これは前作のエド・ハリスとちょっとかぶりますね)、ヴァンサン・カッセルのダメ男ぶりが素晴らしい(こちらは前作のヴィゴのダメ親父ぶりとちょっとかぶる)。立派な(?)親をもった息子の不幸(そりゃ、ホモに走るて・・・)とでもいうか、これ助演男優賞ものじゃないでしょうか? いとしのナオミ・ワッツはこういう真っすぐな役がよく似合うし、人のよさそうなロシア料理店のオーナー役のアーミン・ミューラー=スタール、めっちゃくちゃこわいよ~ 全体に暴力のシーンがリアル過ぎて万人にはおススメしかねる内容ではありますが、観ておいて損はない映画だと思う次第です。

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  • rikoriko2255

    tom

    4.0
    2008/6/18

    いいっすね~~! ストーリーの重さ、 ロシアン・マフィアの怖さ、 いろいろな愛の深さ、 そして ヴィゴのカッコ良さ! シブい!シブすぎる! サウナの格闘シーンなんて 眼を覆いたくなるような 映画史上に残るようなシーンとなりました。 さすがクローネンバーグです。 あまり事前の情報なしに観に行ったので それが逆に良かったのかも… 完全に作品に引き込まれ 完全にヴィゴに引き込まれてました。 カッセルも良かったぞ。

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  • rikoriko2255

    4.0
    2008/6/11

    これは、愛の話。 なのに、公開前のマスコミはViggoのサウナファイトシーンばかりを話題にするのでウンザリでした。 公開してからの評判は上々ですが。 ゲイに劣等感を持ち、空威張りしながら、非情になれずお抱えドライバーニコライにしか心を許せないマフィアの息子キリルの深くて切ない愛と嫉妬心。 私は駄目男に惚れる共依存タイプの女じゃないつもりですが、駄目だ~キリルが気の毒で見ちゃいられない・・ 一言、不甲斐なくても良い。・・って、別の道用意してあげれば良いのに・・ ニコライを口笛で犬みたいに呼んだり、「良く出来まちたね~」って幼児に言うように褒めたり、べたべたに甘えたり虚勢を張ったり、売春宿での一部始終を観察しながら、泣きそうな表情をしたり・・ もうね、彼にマフィアは無理ですから。 一族のお嬢さん、マリアと接している時の彼の落ち着いた表情。 彼は保父さんに向いているのではないだろうか・・ 彼、ニコライが居なかったらどうなっちゃうんだろう… そして少女が産み落とした赤ちゃんを守ろうとする、善良な助産婦とその家族の愛。 おじさんが、とても良いです。 ぶっきらぼうで、皮肉屋なのに、まっすぐで。 Viggoは本来関わる筈の無い世界と関わってしまった彼女を助ける謎のドライバーという感じ。 クローネンバーグ監督とは、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』に引き続き・・ですが、彼はViggoの使い方、見せ方を良く御存知ですよね。 ニコライが、入院中に屋上で話をするシーン、連れは革靴なのに彼は裸足なんですよ。 まるでViggoの私生活のようですよね。 100歳のお祝いのシーンでは「死の天使」‥なんて台詞が出てきて、『ゴッド・アーミー』のルシファー様・・? 刺青のシーンでは『ヒダルゴ』のカワハギ職人を思い出しちゃいます。 設定はViggoの過去作『ヤクザVSマフィア』に似ていますけど。 あの頃より年を重ね重厚になったViggoの演技を見て欲しいです。

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