バーダー・マインホフ 理想の果てに|MOVIE WALKER PRESS
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バーダー・マインホフ 理想の果てに

2009年7月25日公開,150分
R-15
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1970年代にヨーロッパを震撼させたドイツ赤軍10年間の歴史を描き、アカデミー賞外国語映画賞候補になった衝撃作。理想の社会を実現しようとした若者たちの運命がつづられる。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

女性ジャーナリスト、マインホフは、反米デモ活動中の学生が警官に射殺される現場を目撃。正義の実現のために行動するバーダーとエンスリンというカップルと出会った彼女は、彼らとドイツ赤軍を結成し、武力で権力に立ち向かう。

作品データ

原題
DER BAADER MEINHOF KOMPLEX
映倫区分
R-15
製作年
2008年
製作国
ドイツ フランス チェコ
配給
ムービアイ
上映時間
150分

[c]2008 CONSTANTIN FILM PRODUKTION GMBH NOUVELLES EDITIONS DE FILMS S.A. G.T. FILM PRODUCTION S.R.O. [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.3
  • 3
    2009/9/12

    夫の不実からジャーナリスト、ウルリケ・マインホフが、革命に傾倒して行く様が悲劇的。
    裕福で有り、地位も名声もあった。

    でも、権力の横暴さと、夫の不実は、彼女の中で許されがたい物として線に結ばれてしまったのかもしれない。

    革命は、綺麗事じゃない。
    徐々に膨らみ、道を反れて行く・・

    止められるのは、暴力では無い・・と思う。
    でも、そこまで行かないと、抑制された人々の怒りの感情に気がつかない怠慢が有ると思う。

    今の日本は、幸せだと思います。
    武力ではない物にコントロールされている気はしますけど。
    そして武力ではない革命は、中々浸透しないのも事実です。

    気がついてしまったら、行動しないといけないから、気が付かない振りをする・・と言う作中の台詞に納得です。

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    ネタバレあり
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  • はら

    0
    2009/8/22

     これは、ドイツ赤軍(RAF)について書かれた、シュテファン・アウストの同題のノンフィクション小説を原作に、「クリスチーネ・F」のウリ・エデル監督が、R
    AFその発足から創設者たちの死までを描いた映画です。

     1960年代から70年代にかけて、世界中の若者たちは怒っていた。1960年代に大学の民主化を求めて学生たちが声を上げ始め、これがまたたく間に政治的な運動へと拡大していく。
     ベトナム戦争、公民権運動、文化大革命、五月革命、ソ連によるプラハの春弾圧など、世界で起きていた政治的事件と共鳴し合うように、若者たちは既存の社会制度を打破するための反体制運動に傾斜していく。
     若者たちは、その若いエネルギーを武器とし、大人たち体制側は、若者たちに対し、暴力的な圧力で応じる。相手が暴力を振るうなら、暴力で対抗するしかない。警棒には投石で、ガス弾には火焔瓶で、拳銃には爆弾で対抗するのだ!

     ドイツ赤軍は創設者たちの名前を取って、バーダー・マインホフ・グループとも呼ばれています。
     エデル監督を始め、製作陣の多くはドイツ赤軍のメンバーたちと同世代で、この映画は彼らが生きた時代をありのままに再現しようとするものになっています。
     日本版の上映時間は2時間半(本国で公開された完全版は3時間あるらしい)ですが、そこに、ドイツ赤軍誕生前夜の1968年から1978年までの10年間を圧縮。放火、脱獄、軍事訓練、銀行強盗、爆弾テロ、誘拐殺人、裁判闘争、大使館占拠、ハイジャックなど、その間に起きた大きな事件がぎっしりと詰め込まれています。
     登場人物も膨大な数になりますが、映画は全体像描こうとせず、あくまで創設者であるウルリケ・マインホフ、アンドレアス・バーダー、グドルン・エンスリンの3人を中心に描いて行くので、大きな混乱はありません。
     この激動の10年に、ドイツの反体制運動で何か起きたかを知るにはいいのではないでしょうか?
     また、その反体制運動は、正に「戦い」であった事にも驚かされます。
     同じ時代、日本の反体制運動があくまで半体制の政治行動だったのに対し、ドイツのそれは正に戦い。これは既に「戦争」です。
     ただ、物語は判りやすくとも、あくまで史実に忠実に描こうとするドラマは中盤以降冗長に感じられ、眠気を催してしまいました。
     この辺り、終盤に盛り上がる展開になり、最後まで緊張感を貫き通した「実録 連合赤軍 ~あさま山荘への道程」と異なる所でしょうか。

     もう、時代は変わりました。
     「革命」が起こることはなく、当時の若者が選択した暴力による武装革命が誤っていた事は歴史から見てはっきりしています。
     ただ、その「時代」を生きた者からのメッセージを強く伝えて来た「実録 連合赤軍」に対し、この映画の訴えるものはちょっと弱く感じられました。
     「実録 連合赤軍」の若松監督は、当事者であったのに対し、この映画の製作者はあくまで第三者。そこに一歩引いた冷めた視線を感じてしまいますし、観ている自分も他国の歴史、と言う意識があるせいでしょう。
     この映画、ドイツ赤軍を、歴史の中の一悲劇として描いたもの、と受け取るべきなのかもしれません。

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  • seapoint

    4
    2009/7/31

    同時期、日本でも学生運動などあったかと思う。実際、その時期存在していなかったので何とも言えないが、規模が違う、本気度が違う、そしてそれは現在に繋がると感じる。
    今でも欧米では何かあれば物申すという感があるがどうも日本は不満あってもきっと誰かが何か言ってくれるであろうという他人任せ感がないか?
    この映画を観ていたら行動で示せと言っているかの様...
    だからか、最後があまりにも虚無に感じ、あんな結果になってしまったことに何と言っていいのか。国を相手取るというのはどいうことか、しかし彼らの行動力に尊さを感じるのは平和ボケしてしまったからだろう。

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