終着駅:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
終着駅
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終着駅

1953年公開
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「ミラノの奇蹟」のヴィットリオ・デ・シーカがセルズニックと提携して製作にあたり、デ・シーカが監督した米伊合作1953年作品。チェザーレ・ザヴァッティーニのストーリーを、彼自身にルイジ・キャリーニとジォルジオ・プロスペリが協力して脚色し、英語の台詞は米国の作家トルーマン・カポーティが書いた。撮影は「ミラノの奇蹟」のG・R・アルド、音楽はアレッサンドロ・チコニーニの担当。主演は「陽のあたる場所」のモンゴメリー・クリフトと「女狐」のジェニファー・ジョーンズで、子役ディック・ディマー、「雲の中の散歩」のジーノ・チェルヴィ、「7つの大罪」のパオロ・ストッパが助演する。

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ストーリー

米国人の若い人妻メァリー・フォーブス(ジェニファー・ジョーンズ)は、断ち切りがたい想いを残してローマの中央駅にやって来た。彼女は妹の家に身を寄せて、数日間ローマ見物をしたのだが、その間に1人の青年と知り合い、烈しく愛し合うようになってしまった。青年はジョヴァンニ・ドナーティ(モンゴメリー・クリフト)という米伊混血の英語教師で、彼の激しい情熱に、メァリーは米国に残してきた夫や娘のことを忘れてしまうほどだったが、やはり帰国する以外になすすべもなかった。妹に電話で荷物を持って来るよう頼み、午後7時に出発するミラノ行の列車にメァリーは席をとった。発車数分前、ジョヴァンニが駆けつけた。彼はメァリーの妹から出発のことを聞いたのだ。彼の熱心なひきとめにあって、メァリーの心は動揺した。彼女はその汽車をやりすごし、ジョヴァンニと駅のレストランへ行った。ジョヴァンニの一途な説得に、メァリーは彼のアパートへ行くことを承知したかに見えたが、丁度出会った彼女の甥のポール少年にことよせて、彼女は身をかわした。ジョヴァンニはメァリーを殴りつけて立ち去った。メァリーとポールは3等待合室に入って、次の8時半発パリ行を待つことにした。そこでメァリーは妊娠の衰弱で苦しんでいる婦人の世話をし、心の落ち着きを取り戻した。ジョヴァンニは強く後悔して、メァリーを求めて駅の中を歩きまわった。プラットホームの端に、ポールを帰して1人たたずむメァリーの姿があった。彼は夢中になって線路を横切り、彼女のそばに駆け寄ろうとした。そのとき列車が轟然と入ってきた。一瞬早くジョヴァンニは汽車の前をよぎり、メァリーを抱きしめた。2人は駅のはずれに1台切り離されている暗い客車の中に入っていった。しばらく2人だけの世界に入って別れを惜しむのも束の間、2人は公安委員に発見され、風紀上の現行犯として駅の警察に連行された。8時半の発車時刻も間近かに迫り、署長(ジーノ・チェルヴィ)の好意ある計らいで2人は釈放された。いまこそメァリーは帰国の決意を固めて列車に乗った。ジョヴァンニは車上で彼女との別れを惜しむあまり、動き出してから飛び降りホームの上に叩きつけられた。列車は闇の中に走り去っていった。

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作品データ

原題
Terminal Station
製作年
1953年
製作国
アメリカ
配給
松竹
初公開日
1953年
製作会社
セルズニック映画


[c]キネマ旬報社