大泉洋
アオ
パンカフェを営む夫婦と客とのふれあいを描いた『しあわせのパン』の監督&主演コンビが、再び北海道を舞台に描くヒューマンドラマ。ワインの醸造に奮闘する兄とそれを見守る弟との静かな生活が、突如現れた女性との出会いによって変化していくさまがつづられる。シンガーソングライターの安藤裕子がキーパーソンとなる女性役を演じる。
※結末の記載を含むものもあります。
北海道・空知地方でワイナリーを営む兄のアオと一回り年の離れた弟のロク。アオは“黒いダイヤ”と呼ばれるブドウ、ピノ・ノワールの醸造に励んでいるが、理想のワインができずに苦悩する。そんなある日、2人の前にキャンピングカーに乗った旅人が現れる。エリカと名乗るその女性は静かな兄弟の生活を少しずつ変えていく。
監督、脚本
音楽
企画
プロデュース
プロデューサー
撮影
照明
録音
美術
編集
フードスタイリスト
[c]2014『ぶどうのなみだ』製作委員会 [c]キネマ旬報社
これほど静かな映画は初めて。
これほど笑わない大泉洋を観たのも初めて。
北海道空知で
自分の納得いく葡萄酒を
作ることを目標にしている
元音楽家の「アオ」。
この目標達成には、「待つ」ことだ大事。
やったことを信じて
ぶどうを信じて
土や水を信じて
自分で全てをやるのではなく
信じて待つことも
大切なんですね
リアルにするのか、ファンタジーに寄るのか。
舞台設定が中途半端で入り込めない。
地名は実在地方名の「空知」が出てきているが、警官も郵便屋もありえないレトロな服装。クルマのナンバーは「SRC」だ。
楽器を持ってぶどうに音楽を聞かせてまわるシーンは明らかに弾いていない。ベース音から始まるのにそれを鳴らす楽器がない。
そのくせワインの製造過程は緻密でリアルに描く。
この世界をどう租借すりゃいいのか、不安定なまま物語が進み、落ち着かない。
主人公は陰気で後ろ向き。ヒロインはやたらと豪快。
かみあわない。なぜ二人が最終的に惹かれあうんだろう。理解できない。
楽しめなかった。