五代目坂東玉三郎
遊君阿古屋
高性能カメラで歌舞伎を収録したシネマ歌舞伎第26弾。『壇浦兜軍記』の三段目にあたり、琴・三味線・胡弓を演奏する女形屈指の難役を坂東玉三郎が演じる。代官は平家の武将・景清の行方を知らぬと述べる景清の恋人・阿古屋に三曲演奏させ、真偽を確かめる。本作では2015年10月に歌舞伎座で上演された舞台を、作品を支える人々の姿を撮影した舞台裏の特別映像と合わせ収録。
※結末の記載を含むものもあります。
平家が滅亡し、平家方の武将・景清は源氏の者たちに追われていた。代官・重忠(尾上菊之助)らは景清の恋人である傾城の阿古屋(坂東玉三郎)に景清の行方を問い質すが、阿古屋は知らぬと言う。そこで重忠はその言葉に偽りがあれば音色も乱れるはずとして、琴・三味線・胡弓の三曲を演奏させる。
[c]岡本隆史 [c]キネマ旬報社
玉三郎さんは強靭な筋肉を持つ人だと、何回見ても思う。
ひとたび舞台に爪先が登場の瞬間から、退場の最後の瞬間までひとときも気を抜かない。コマ送りをしても体勢が崩れることが無いのではないかと信じている。これが小児麻痺を患った人とは信じがたい。
さらには梨園出身でないうえに女形としては破格の長身のため,大層苦労があったと思う。
「華」のあることこの上もなく、ここまで上り詰めるのもむべなるかな。
舞台メイキングでさまざまな人がクローズアップされ、それぞれの持ち場で苦心する様子が映し出される。
こういう作品は3Dになるとどうなるのだろう?
素晴らしい衣装やら装飾品やらが平板に映るのが悔しいなと思ってしまう。