アンダーワールド：ブラッド・ウォーズ

【賛否両論チェック】 賛：幾多の危機や困難に襲われても、その度に跳ねのけていく主人公の鬼気迫る姿が印象的。愛する者を守るための激しい戦いに、ハラハラさせられる。 否：展開はかなり難解かつ強引で、ツッコミどころも多い。ラストもやや迫力不足で、グロシーンも結構あり。 　雰囲気としては、「トワイライト」を「バイオハザード」チックにした感じでしょうか（笑）。一応冒頭でこれまでの流れは説明してくれますが、如何せん特殊な設定なので、やはり前作までの知識は必要です。 　最愛の娘を守るために、“離れる”という決断を下した主人公。そんな彼女を次々と困難が襲い、その度に不屈の精神力で立ち上がっていく姿には、鬼気迫るものがあって圧倒されます。展開はかなり強引ではありますが、不思議と説得力があるのも、その存在感のなせる技です。 　Ｒ－１５なので、描写はかなりグロいです。それだけお気をつけて。

今期初めてバイオハザードを観たカミさんを、無理やり誘って新年観賞初め。初見のカミさんは素直に「こっち方が夜中心なのに画面明るくて見やすいし、話も分かりやすくて楽しめるし、ケイトはミラより年上なのに美人でアクションも格好良い。何で単館なの？勿体無い。」との感想。 ファンなら皆さん疑問符です。 過去にはＲＥ(RESIDENT EVIL＝バイオハザードの原題)と人気を二分したアクションダークファンタジーシリーズです。 特にケイトさんは世界１００美顔女性のトップクラスに君臨し続ける９頭身英国美女。その美女がクールな言動と過激な肉弾アクションで孤軍奮闘、傷だらけ死にかけながらも敵を撃破する強さとギャップに圧倒されます。 本シリーズはヴァンパイア(吸血鬼)とライカン(狼人間)の果て無き生存駆逐抗争が軸です。 この古来ミュータントテーマは欧米では不滅、ドラキュラやウルフマンは各々に作品も多く、ブレイドも名作です。ヴァン・ヘルシングやリンカーン秘密の書等のハンターものから、同じテーマのトワイラートシリーズまで、多くの作品があります。 その中でも本シリーズは本格的で、対立二種族の始祖から説き起こし、筋を通した？壮大な歴史設定を基盤とした堅牢さがあります。本作でも過去の経緯を各所に散りばめ、初見の観客にも“何故に今そうしているのか”が分かるような仕掛けになっています。 それとカミさんの感想の通り、本作ではこれまで以上に、夜や地下や閉鎖空間が多いにも拘らず画が明るく見やすくて勇猛果敢なアクションも良く見える工夫がされています。武器もアナログ刃物からハンドガンやマシンガンや重火器、紫外光弾や毒物等多岐に渡りサイエンスファンタジーとすら言えるレベルに達しています。 これだけの素晴らしい作品が東京都全域で１館上映、パンフレットすら今回は無し！どうしたのでしょう？ 配給はＲＥと同じソニーピクチャー。映画ファンを無視した“意図”が見え々々で腹が立ちます。 とにかく観なければ後悔する特級作品。しかも、念願の娘と再会か？という次回のお楽しみ付きです。是非、ご覧あれ！