
寝ても覚めても
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評価・レビュー3.5
芥川賞作家・柴崎友香の小説を東出昌大主演で映画化したラブストーリー。顔がそっくりな2人の男と1人の女との愛の行方がつづられる。『ハッピーアワー』が国内外の映画祭で評価された濱口竜介の商業映画デビュー作で、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された。ヒロインの朝子を演じるのはモデル出身の新鋭・唐田えりか。
ストーリー
※結末の記載を含むものもあります。
カフェで働く朝子はコーヒーを届けに行った先で亮平と出会う。朝子は、まっすぐに思いを伝えてくれる亮平に戸惑いつつも、次第にひかれ、仲を深めていく。だが、朝子には亮平に告げていない秘密があった。それは、彼がかつて運命的な恋に落ちた麦と顔がそっくりだったのだ。
作品データ
- 映倫区分
- G
- 製作年
- 2018年
- 製作国
- 日本=フランス
- 配給
- ビターズ・エンド=エレファントハウス
- 上映時間
- 119分
[c]2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/ COMME DES CINEMAS [c]キネマ旬報社
映画レビュー
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ぱぴぷぺぽんしゅう
42018/11/3現実を夢うつつで彷徨う朝子(唐田えりか)に“朝”はもう訪れたのだろうか。許されなくても側にいるだけでいい。それは究極の愛情表現なのだろうか。ただの自己中心的な感情の逃避ではないのか。だって本来、人を好きになるということは身勝手でエゴイスティックな行為なのだから。
麦(ばく)(東出昌大)という男は、まるで亡霊か幻のように描かれる。麦をひと目見た朝子の友人春代(伊藤沙莉)は、この男を悪霊のように危険だと宣言する。麦と一緒に暮らす母子家庭らしき友人の岡崎(渡辺大知)とその母(田中美佐子)は、この男を家に居ついた良性の妖怪のように容認する。
そして、麦に魅せられた朝子は一瞬にして現実から引き離され、夢の途中に置き去りにされる。朝子は終始、感情の抑揚に乏しく(唐田えりかの好演?あるいは無演?)それだけに行動の唐突さが、現実世界に居る者(映画内、そして私たち観客)の意表を突く。朝子をふたたび現実から引き離す麦に至ってはまるで(黒沢清の)ホラーの様相だ。
『ハッピー・アワー』(05)のときにも感じたが濱口竜介という映画作家は、映画内の登場人物だけでなく観客の「現実(日常)」と「夢想(無意識)」の境界線を消してしまう術を心得た“越境の演出家”として、私は認識した。続きを読む閉じる
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rugby19970918
42018/9/25出だしの二人の出会いから一気に引き込まれた。
不思議な雰囲気、人間関係、音楽、失踪した麦の再合流は?、物語の終着地点は?
とにかく最初から最後までのめりこんでしまいました。
ただ悲劇のヒロインから最低の女に成り下がった最後の朝子の言動には全く共感できなかった。
男目線で亮平が気の毒すぎて可哀想。続きを読む閉じる
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