三浦貴大
黒沢明
第2回TSUTAYA CREATORS' PROGRAM準グランプリ受賞のホラー。映画の撮影現場でこき使われている助監督・黒沢明。いつか自分が監督しようと書いた脚本『ゴーストマスター』を肌身離さず持っていたが、黒沢の不満が脚本に悪霊を宿す。出演は、「ダンスウィズミー」の三浦貴大、「愛唄 約束のナクヒト」の成海璃子。監督・脚本は、オムニバス映画「人の砂漠」のヤングポール。ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭、プチョン・ファンタスティック国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭など、多数の海外映画祭に正式出品。
※結末の記載を含むものもあります。
とある“壁ドン”映画の撮影現場。名前だけは“巨匠”で“一流”の助監督・黒沢明(三浦貴大)は、断れない性格で要領の悪い、B級ホラーを愛するただの気弱な映画オタクで、監督やスタッフからこき使われている。黒沢はいつか自分が監督として映画を撮る日を夢見て、書き温めていた脚本『ゴーストマスター』を心の支えとして、常に肌身離さず持ち歩いていた。しかし、あまりに過酷な撮影現場で鬱積した黒沢の不満と、怨念のような映画愛によって悪霊が脚本に宿り、撮影現場は阿鼻叫喚の地獄と化す……。
黒沢明
渡良瀬真奈
桜庭勇也
牧村百瀬
石田謙信
室井凡太
鈴木敦
土田太志
白石景子
松尾正平
柴田彰久
轟哲彦
[c]2019「ゴーストマスター」製作委員会 [c]キネマ旬報社
観終わったら、猛烈に井●屋のあずきバーが食べたくなりました。
低予算な漫画原作アイドル邦画の撮影現場で、助監督の怨念のこもったボツ企画脚本が怪物化して、主演に取り憑き殺人を重ねる、古きタイプのスプラッタホラー。
キャッチコピーに「究極の映画愛」とあるが、「究極のB級映画愛」映画。
だって、主人公の助監督が目指しているのがトビー・フーパーの『スペースヴァンパイア』だもの。
とりあえず、一発ネタみたいな切り口ではあったものの、作り手の情熱は感じました。
……でも、情熱の空回りというか、学生の作った妄想爆発な気恥ずかしさ満載で観てるこっちの顔が赤くなったりして。
特殊造型については、なぜか百武朋さんなのでよかった
今年いちばんの最高の映画。映画に止まらずアートでも音楽でもこの「ドンッ!!」に勝るものはなかった。
三浦貴大の情けなさとなんとも言えない健気さが、凄味に満ち満ちる瞬間。
成海璃子のあの拳の格好良さは一体なんなんだ。
正直言うと、まだ咀嚼し切れてなくて言葉に詰まりながら書いている。
もう一回観に行かないと。
驚いたし、笑ったし、だけど泣いてもしまって、不思議ななんとも幸せな気分を今も味わってる。