
ペッカ・ストラング
ユハ
第72回(2019年)カンヌ国際映画祭監督週間で上映され注目を浴びた、フィンランド発の衝撃作。妻を不慮の事故で失い、喪失感を抱えながら毎日を送る外科医のユハ。ある日、ふと迷い込んだSMクラブで、喉を締められ生死をさまようユハは、死の間際の妻の姿を見る。出演は「トム・オブ・フィンランド」のペッカ・ストラング、『ラストウォー1944 独ソ・フィンランド戦線』のクリスタ・コソネン。監督・脚本は『2人だけの世界』のユッカペッカ・ヴァルケアパー。
※結末の記載を含むものもあります。
白夜の街ヘルシンキ。不慮の事故により突然妻を失った外科医のユハ(ペッカ・ストラング)は、妻を救えなかったという自責の念から、毎日を無気力で死んだように過ごしていた……。十数年後。娘のエリがピアスの穴をあけるために訪れた店に同行したユハは、隣接するSMクラブに迷い込んでしまう。そこには、ボンデージ衣裳に身を包んだドミナトリクスのモナ(クリスタ・コソネン)がいた。客と間違えられたユハは、そこで思いもかけない体験をする。首を締められ酸欠状態のなか、目の前に死の直前の妻が現れたのだ。この先に妻がいる。僅かながらも生きる糧を見つけたユハは、その日を境にモナのもとに通いはじめる。内に秘めた衝動を抑えられなくなり、次第に仕事や私生活にも支障をきたしていくユハ。やがて、ユハの求めるプレイは激しさを増し、2人はさらに危険な領域へと踏み込んでゆくのだった……。
[c] Helsinki-filmi Oy 2019 [c]キネマ旬報社