ブダペストの動物園:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ブダペストの動物園
ブダペストの動物園
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ブダペストの動物園

1936年公開
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パラマウントを退社したジェシ・L・ラスキイの独立第1回作品で、「貨物船と女」「奥様御寵愛」の脚色家メルヴィル・ベイカーがジャック・カークランドと共同して書き下ろした物語を、「支配する声」「ワイオミングの男」のローランド・V・リーが監督したもので、脚色には監督者リーが「暁の偵察」のダン・トザロー、「戦争と貞操」にルイズ・ロングと協力している。主演は「生の創め」「放浪息子」のロレッタ・ヤングと「六月十三日の夜」「百万円貰ったら」のジーン・レイモンドが勤め、「永遠に微笑む」のO・P・ヘギー、「農園のレベッカ」のウォーリー・オルブライト、ポール・フィックス、ロイ・スチュアート等が助演している。カメラは「ミス・ダイナマイト」「永遠に微笑む」のリー・ガームスの担当。

ストーリー

孤児のザニはブタペストの名物の一である動物園に雇われていた。彼は非常に動物が好きだったので、親身に世話をやいていたので畜生ながらも動物共は彼に懐いていた。それで自然に園長グランバウム博士の信任が厚く、そのために意地悪の動物係長に睨まれた。ザニの動物愛護心は極度に昂じ、毛皮のマフラーを着る婦人達を憎悪するに至り、それらのマフラーを奪っては焼き捨てるのだった。頻々たるマフラー盗難の報は係長の耳に入り、園長に報告された。ザニがその犯人として嫌疑を受けたのはもちろんである。ザニに好意を持つグランバウム園長はその動機はもっともであるがザニの所為は社会の掟に反していると懇ろに諭した。その日はブタペストの孫児院の孤児達が団体で動物園見物に来る日だった。その孤児の中にイヴという可憐な乙女がいた。彼女は近く18の春を迎えるので、孤児院の規定としてある製革工場に女工として売られる運命に置かれていた。これに同情している他の孤児達は動物園見物を機としてイヴを脱走させる計画をめぐらしていた。ザニはイヴの訪れを心待ちに待っていた。彼はイヴに想いを寄せていたのである。監督の目を盗んで逃れたイヴと、またもやある婦人の狐の毛皮を盗んで発見され巧みに逃れたザニは図らずも出逢った。二人は夜の訪れを待って園内の一隅にある古い熊の穴に隠れて追跡の手を逃れるのだった。そこへ、乳母の手を離れ、道に迷った富豪の息子ポウルが迷い込んできたので、三人一緒に一夜を明かそうと決めた。が捜索に懸命になっていた係員や警官に発見されてしまった。ザニは穴から逃げだし、猿の如く猛獣の檻から檻へと逃げ回り、園内の騒ぎはひとしお大きくなった。この騒ぎに怖くなったポウルはおそるおそる穴から出て、夢中で猛獣の檻の方へ行った。そのときどうしたはずみか突然檻を破って数十頭の猛獣が檻の外へと躍り出た。ポウル危うしと見たザニは身を挺して荒れ狂う猛獣群の真ん中に跳び込み、怒っている猛獣共を取り鎮めてポウルを救った。人命救助の功によって罪を特赦されたザニは、ポウルの父親とグランバウム園長の好意により、イヴと結婚して幸福を得た。

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作品データ

原題
Zoo in Budapest
製作年
1936年
製作国
アメリカ
配給
フォックス支社
初公開日
1936年
製作会社
フォックス映画


[c]キネマ旬報社