蛇皮の服を着た男:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
蛇皮の服を着た男
蛇皮の服を着た男
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蛇皮の服を着た男

1960年8月18日公開
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テネシー・ウィリアムズ自身が最高作と自負するドラマ「地獄のオルフュス」の映画化。ウィリアムズとミード・ロバーツが脚色した。監督は「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット。撮影はボリス・カウフマン。音楽はケニョン・ホプキンス。出演は「サヨナラ」のマーロン・ブランド、「野性の息吹き」のアンナ・マニャーニ、「赤い崖」のジョアン・ウッドワードのほか、モーリン・スティプルトンら。製作リチャード・シェファード、マーティン・ジュロー。

ストーリー

偏見と因襲にみちたアメリカ南部の田舎町ツーリバース。豪雨の夜蛇皮の服を着た若い男ヴァル(マーロン・ブランド)はギターを抱えて保安官タルボットの家の戸口を叩いた。どこか異常な妻のヴィーが迎えた。タルボットは留置場で1夜を明かすヴァルに不快な顔をした。ヴィーはヴァルを雑貨店の女主人レディ(アンナ・マニャーニ)に紹介した。レディの夫ジェイブは病気で寝たきりだった。店に現れた女キャロル「ジョアン・ウッドワード」は、素肌に高価な薄物をまとい、ハダシで高級者に乗る奇妙な女だった。名家の娘だが、色情狂のため家からも町からもつまみ者にされていた。彼女はヴァルを誘うと飲み歩き、墓場で情交を迫った。レディはヴァルを雇うと蛇皮の服を脱がせて、お仕着せを与えた。レディも不思議な過去を持っていた。昔、彼女はキャロルの兄を愛したが、父はリンチで死んだ。男は身重のレディを捨て、レディは今の夫に買われたのであった。彼女の夢は店の隣に父の酒場を再建することだった。レディがヴァルのベッドを用意したことを知ると、ヴァルは町を去ることにした。その夜バクチから帰った彼をレディは叱った。しかし、2人の身体がもつれ、レディは幸福を味わった。妻とヴァルの情事を知ったジェイブは怒り狂った。完成近い酒場を見ると逆上し、自分もかつてレディの父を殺した1人だ、と叫んだ。ある日のことだ。ヴァルが店に入るとヴィーがすがりつて来た。妻の身体を離したタルボットは、ヴァルに町を去ることを冷たく命じた。夕刻キャロルの車が迎えに来た。蛇皮の上着を着たヴァルは、レディが身ごもったことを知った。ヴァルはとどまることにした。その時ジェイブが火を放ち、新築成った酒場が燃え出した。狂ったように駈け寄るレディの身体はジェイブの撃つ拳銃に倒れた。保安官を先頭に群集が殺到すると、ジェイブは妻を殺し店を焼いたヴァルを捕らえろと、絶叫した。消防ホースの全先筒が向けられ、激しい水勢にヴァルは燃えさかる火の中に追い込まれた。凄惨なリンチは終り、ヴァルは若い生命を失った。翌朝、キャロルは焼け跡から見つけた蛇皮の上着を胸に抱きしめて、淋しく町を去って行った。

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作品データ

原題
The Fugitive Kind
製作年
1960年
製作国
アメリカ
配給
日本ユナイテッド・アーチスツ
初公開日
1960年8月18日
製作会社
ユナイテッド・アーチスツ映画(ジュロウ=シェファード=ペネベイカー・プロ)


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