もず(1955):映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
もず(1955)
もず(1955)
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もず(1955)

1955年公開
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「ケイン号の叛乱」のホセ・フェラーがはじめて監督・主演する作品で、彼自身がブロードウェイで製作・演出・主演したジョゼフ・クラムの戯曲の映画化である。脚色は「愛しのシバよ帰れ」のケッティ・フリングス、夫婦間の愛情の機微を描く心理映画である。撮影は「六つの橋を渡る男」のウィリアム・ダニエルス、音楽作品は「異教徒の旗印」のフランク・スキナー。ホセ・フェラーに「グレン・ミラー物語」のジューン・アリソンが共演し、以下「戦闘機攻撃」のジョイ・ペイジ、「六つの橋を渡る男」のケンドール・クラーク、原作者クラム夫人のイザベル・ボナー、ジェイ・バーニー、ソマー・アルバーグ、エド・プラットなど舞台人が多い。1955年作品。

ストーリー

一時天才と謳われたニューヨークの演劇演出家ジム・ダウンズ(ホセ・フェラー)は、失敗作が続いて絶望し、催眠薬自殺を計って入院させられた。妻のアン(ジューン・アリソン)は意識を回復した夫に変わらぬ愛を告げたが、彼はもうすべて手おくれだと言うだけだった。女優のシャーロット・ムーア(ジョイ・ペイジ)がジムを見舞いに来たがアンは面会させなかった。ジムは精神科の医師ベルマンに、妻の許へ帰る気はないと言い、結婚生活9年間に、もとは愛していたアンを嫌うようになったいきさつを話し出した。――ジムは、彼の最初の演出作品に出演したアンと恋に陥ち、結婚した。第2作は全く失敗し、そのとき妻を厭う気持ちが萠した。第3作で、アンはふさわしくない役を無理にジムから貰ったが、初日の4日前になって辞めると言い出した。アンは流産してからますます夫の生活に割りこむようになった。ジムが稽古中俳優に夢中になると彼女は嫉妬し、時にはシーンの変更を要求した。彼の新作に対する批評はいずれも芳しくないものばかりだったが、彼女は切抜帖に貼ってそれを読み上げた。彼女はまたプロデューサーから夫へかかる電話を夫に気苦労させぬためと称して勝手に処理した。ジムの新作に無名の新人シャーロット・ムーアが主演し、彼女は好評だったが、興行は失敗だった。ジムはシャーロットの慰めの言葉にわずかに救われる思いだった。やがてジムには演出依頼の注文が来なくなった。アンから彼女の親の元で働いてはどうかといわれたジムはひどい屈辱を感じて家を出、それきり病院で再会するまでアンとは会わなかった。――ジムの告白を聞いたベルマン医師は、看護婦に“彼の妻はもずだ”ともらした。もずは姿に似ず獲物を嘴で刺す残忍な鳥なのだ。ジムは見舞いに来た兄のハリーに、妻と離れてからシャーロットと急速に親しくなったが、自分がアンに見えないきずなでつながれているのを知り、それを絶ち切るために自殺を計ったと告白した。アンの精神状態を調べたベルマン医師は彼女が知らず知らずに夫の仕事を嫉妬し、仕事を破壊することで夫を破滅させ、ひいては自分自身をも破滅させるものだと結論した。これを知って、アンは隠されたおのれの性格に愕然とした。退院するジムにアンは事情をつげて1人で帰ってくれと頼んだが、ジムはこの件はぼくたち2人だけで解決しようといい、久しぶりに2人揃って家路につくのだった。

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作品データ

原題
The Shrike
製作年
1955年
製作国
アメリカ
配給
日本ユニヴァーサル映画会社
初公開日
1955年
製作会社
ユニヴァーサル映画


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