『TENET テネット』の公開迫る!『メメント』から『ダンケルク』までノーラン監督作品を振り返り|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
MENU

映画ニュース 2020/8/16 19:00

『TENET テネット』の公開迫る!『メメント』から『ダンケルク』までノーラン監督作品を振り返り

『TENET テネット』(9月18日公開)の公開が控えるクリストファー・ノーラン監督。「ノーラン祭り第3弾」として『インセプション』がIMAX版と日本初の4D版で上映されていることが大きな話題だ。さらに洋画専門CS放送のザ・シネマでは、ノーランの代表作である「ダークナイト」三部作や『インセプション』(10)など全8作を放送する特集を展開中。『TENET テネット』公開を前に、ノーランの歩みを振り返ってみたい。

最新作『TENET テネット』が控えるクリストファー・ノーラン監督
最新作『TENET テネット』が控えるクリストファー・ノーラン監督写真:SPLASH/アフロ

長編デビュー作『フォロウィング』(98)に続いて製作された2作目『メメント』(00)。愛する妻を目の前で殺され、記憶を10分間しか保てなくなった男の復讐劇が描かれる。特徴はなんといっても、時系列を逆行し、事件の顛末を結末から遡って暴きだしていく演出方法。封切りがわずか11館だったにもかかわらず、口コミで話題となり500館以上で拡大上映されるなど、ノーランの名を世に知らしめた作品だ。

時間軸の演出で話題になった『メメント』
時間軸の演出で話題になった『メメント』[c] 2000 I REMEMBER PRODUCTIONS,LLC

2000年代になるとノーランは、DCヒーロー映画「バットマン」新作の監督に抜擢される。『バットマン ビギンズ』(05)、『ダークナイト』(08)、『ダークナイト ライジング』(12)の3作にわたり、バットマンことブルース・ウェインをクリスチャン・ベールが演じ、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンら名だたる名優たちが集められた。

【写真を見る】ヒース・レジャー演じるジョーカーが絶賛された『ダークナイト』
【写真を見る】ヒース・レジャー演じるジョーカーが絶賛された『ダークナイト』[c] Welements arner Bros. Entertainment Inc. BATMAN and all related characters and are trademarks of and © DC Comics.

コミカル色の強いティム・バートン版から打って変わり、シリアスさを全面に押し出したリアル路線が特徴。特に『ダークナイト』でジョーカーを演じたヒース・レジャーの鬼気迫る演技は圧巻で、公開前に亡くなってしまったが米アカデミー賞の助演男優賞に輝いた。ちなみに本作では、長編映画で初めてIMAXカメラが使用され、約26分間の映像ではあるが、ゴッサムシティに入り込んだような没入感、目の前で戦いが繰り広げられている臨場感は迫力満点。これを機に、IMAX撮影がノーランの代名詞にもなった。

シリーズ最終章『ダークナイト ライジング』
シリーズ最終章『ダークナイト ライジング』[c]Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding, LLC

クリストファー・プリーストが1995年に発表した小説「奇術師」を映画化した『プレステージ』(06)。19世紀末のロンドンを舞台に、水中脱出や瞬間移動など、イリュージョンを得意とする二人のマジシャンによるライバル関係、確執などが描かれる。マジシャンを演じたのは、ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベール、実在した交流電気の科学者二コラ・テスラ役でデヴィッド・ボウイも出演している。演技派二人の競演はもちろん、マジックの衝撃のトリック、先読みできないサスペンスな展開が見どころ。

マジシャンたちの奇術バトルが展開される『プレステージ』
マジシャンたちの奇術バトルが展開される『プレステージ』[c] Touchstone Pictures. All rights reserved.

『ダークナイト』に続いて、ノーランが手掛けたのが『インセプション』だ。夢の中に潜入してアイデアを盗む産業スパイたちが、現実と幻の狭間で苦労しながら任務に挑む。レオナルド・ディカプリオが主演を務めたほか、『バットマン ビギンズ』に続いて渡辺謙も出演。複雑に入り組んだ夢の世界を独創的なビジュアルで表現し、作品賞など8部門でオスカーノミネートを果たし、撮影賞や視覚効果賞など4部門に輝いた。

レオナルド・ディカプリオ主演の『インセプション』
レオナルド・ディカプリオ主演の『インセプション』[c] Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures

宇宙が舞台の『インターステラー』(14)は、人類が移住可能な惑星を探す宇宙飛行士たちの旅を壮大に描いた作品。特殊相対性理論など科学的考証が用いられた一方で、未知の領域へ挑戦する登場人物たちの勇気や普遍的な父と娘の愛情にも触れられ、心温まるヒューマンドラマにもなっている。

ノーランと言えば、極力CGは使わずに大がかりなセットを組み、爆破シーンでも本物のビルを破壊するなど、実写での映像にこだわっていることで有名。『インターステラー』に登場する宇宙からの地球の光景も、実際にジェット機の先端にIMAXカメラを搭載し、成層圏から撮影されたものなどが使用された。

科学とヒューマンドラマの融合『インターステラー』
科学とヒューマンドラマの融合『インターステラー』[c] Warner Bros. Entertainment Inc.

最後は、ノーランが初めて史実を映画化した『ダンケルク』(17)。第二次世界大戦中の1940年、フランスはダンケルクの海岸でドイツ軍に包囲されたイギリス、フランス軍の兵士約40万人を860隻の船舶が救出したという史上最大の救出作戦が展開される。空、陸、海でのできごとがそれぞれ、一時間、一日、一週間の異なった時間で並行しながら物語が進み、しだいにクロスしていく意欲的な試みがなされている。映像や演出にこだわるノーランの作風が存分に堪能できる。

史実を基に作られた『ダンケルク』
史実を基に作られた『ダンケルク』[c] Warner Bros. Entertainment Inc.

時間を逆行させたような映像、“第三次世界大戦”など気になるワードが散りばめられた予告編も話題の『TENET テネット』。劇場では本編の一部が限定公開されるなど、期待値はますます上昇し続けている。そんな本作に向けて、過去のノーラン作品をこの機会にチェックしてみてはいかがだろうか?

文/平尾嘉浩(トライワークス)


WHAT IS TENET?クリストファー・ノーランが仕掛ける『TENET テネット』特集

■ザ・シネマ
<『TENET テネット』公開記念【3ヵ月連続】クリストファー・ノーラン監督特集>
https://www.thecinema.jp/tag/165

関連作品