エストニアの高速道路6車線を封鎖!『TENET テネット』大規模リアル撮影の舞台裏|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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映画ニュース 2020/9/7 12:00

エストニアの高速道路6車線を封鎖!『TENET テネット』大規模リアル撮影の舞台裏

「ダークナイト」シリーズや『インセプション』(10)を手がけ、“世界で最も次回作が期待される映画監督”クリストファー・ノーランの最新作『TENET テネット』(9月18日公開)。常にリアルを追求する監督が、タイムサスペンスとなる本作では世界7か国でIMAXカメラを用い撮影を敢行。そのなかでも高速道路で大規模撮影が行われたエストニアでの撮影エピソードを独占入手した。

高速道路を封鎖したエストニアをはじめ、世界7か国で大規模撮影!
高速道路を封鎖したエストニアをはじめ、世界7か国で大規模撮影![c]2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

世界各国で初登場No.1を獲得している本作では、名もなき男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が時間のルールから脱出し第三次世界大戦から人類を救うミッションに挑む。“TENET”という謎のキーワードをもとに、彼は相棒ニール(ロバート・パティンソン)と任務を遂行し、すべての謎を解き明かせるのか?

かつて『ダークナイト』(08)では病院を爆破シーンでCGを用いず実際にビル一棟を爆破したことでも有名なノーラン監督。今回は本物のジャンボジェット機を爆破し、かつてないほど迫力あるシーンを撮影している。また、グリーンバックに頼らず実際にセットを組んでアクションを撮影し、視覚効果ではなく特殊効果を活用することを好むのもノーラン流。その撮影スタイルに主演のワシントンは「実写で撮るとわかってアドレナリンが噴き出しました。実際の環境にいること、すべてが触れられる実在のものであること、それらが演技のための情報源になります」と語り、俳優にも良い作用をもたらしていることがわかる。

リアルを追求するためには、世界中からのロケ地選定が重要だった
リアルを追求するためには、世界中からのロケ地選定が重要だった[c]2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

今回はさらにリアルを追求するために世界中でロケを実施。「この映画が持つ国際性は物語にとっても重要です。描いているのは世界全体、つまり私たちの存在への脅威で、それが物語のドラマ性に必要不可欠でした。だからこの映画に世界規模の雰囲気があることは、映画のテンポやスケールを演出するのに非常に重要でした」と監督が語る通り、エストニア、イタリア、インド、デンマーク、ノルウェー、イギリス、そしてアメリカで撮影されている。

そのなかでもエストニアでは、予告にも登場する高速道路でのカーチェイスシーンを撮影。首都タリンの中心にある交通量の多い高速道路6車線を8kmにわたって数週間封鎖した。車が“進行と逆行”の両方向で動くため、撮影前に綿密な計算を行っていたのだが、監督は「冗談のようですが、カーチェイスについては最初に立てた仮説がすべて間違っていました」と衝撃の事実を告白。「最初は絶対的な確信があっても、その後パズルを解いていくと、間違った考え方をしていたことや、直感のせいで完全に間違った方向に行ってしまったことに気づきました。ですので、すべての複雑なシーンにおいて、プリビズ(完成形を予想したシミュレーション映像)を常に確認する必要がありました」と話す。

撮影のホイテ・ヴァン・ホイテマも「カーチェイスでは前進する動きと逆行する動きの両方が存在するのですが、ある時点でこれらの異なる時間軸が互いに交差し、影響し合います。ですので私たちはシーンをパズルのように解いていく必要がありました。コンピューター上で、俯瞰図からある人物の視点にいたるまで、様々な瞬間のあらゆる場面を想定した構想を作り上げてくれました」と説明。コンピューター上のロードマップがあったからこそ、時間が“逆行”するという未知の映像体験を作り上げられたと明かす。

【写真を見る】エストニアでは高速道路を数週間封鎖…!緊迫のカーチェイスシーンを撮影
【写真を見る】エストニアでは高速道路を数週間封鎖…!緊迫のカーチェイスシーンを撮影[c]2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

さらに撮影で、プロ顔負けの運転技術を披露したのがニール役のパティンソン。製作のエマ・トーマスも「スタントチームがロバートの運転を見た時、彼らは本当に感動していました。結局、ロバートはかなりの部分を自分で運転することになったんです」と語る。パティンソン本人も「車の前方に搭載されたリグに乗せられたIMAXカメラで撮影される車で、ほかの車の間を縫うようにジグザグ走行するのはエキサイティングでした」と、その興奮を振り返る。

エストニアロケについて監督は「楽しかったです。数か月におよぶ滞在でしたが、いままでハリウッド映画に登場したことのないロケーション・スポットを利用することができました。タリンの街はすばらしい建造物がたくさんあり、撮影できる絶好のスポットが豊富にあります。現地の皆さんは撮影にとても協力的でしたし、大規模な撮影隊を送り込むことができました」とロケ地への感謝を込めつつ、充実感を垣間見せる。

一貫して“リアル”にこだわり続けるノーラン監督が壮大なスケールで挑んだ『TENET テネット』。劇場の大スクリーンで、その臨場感を存分に体感してほしい!

文/富塚沙羅

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