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「イヴの時間」吉浦康裕監督の新作長編アニメ『アイの歌声を聴かせて』製作決定!特報も到着

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「イヴの時間」吉浦康裕監督の新作長編アニメ『アイの歌声を聴かせて』製作決定!特報も到着


<スタッフ コメント>

●吉浦康裕(原作・監督・脚本)

「『どうせ映画を見るなら楽しいものが見たい』
昔ある人に言われたこの言葉が、いまでも胸に刺さっています。

楽しい映画を創る。
当たり前なことのようで、でも言葉にすると少し照れがあって。たぶん、その本質は簡単じゃないけれど、なによりも大切なこととして心に刻まれました。

たとえ楽しさが人それぞれだったとしても、それでもたくさんの人が楽しいと思える映画を創ろう。そしてその楽しさは、なによりも自分自身の内から湧き出てくるものを信じよう。こうして、いままで生きてきたなかで、心の底から楽しいと思えた瞬間を思い出しながら物語を描き始めました。これが本作『アイの歌声を聴かせて』のスタート地点です。

この映画にはいろんなキャラクターが登場します。みんなちょっとだけクセがあって、それぞれに悩みを抱えている等身大の高校生です。もしそんな彼女らに、日常の斜め上を行く出来事が降りかかったら?きっと驚いて、戸惑って、笑って、泣いて。そして気がつくと、日常が少しだけ楽しく前向きになっている……そんな映画にしようと思っています。

スタッフ一同、『アイの歌声を聴かせて』を楽しさと驚きに満ちた映画にするため、日々制作に励んでいます。皆様にお届けできるその日を楽しみにしつつ、全スタッフを代表して」

●大河内一楼(脚本)

「(本作への参加が決まった時の感想)吉浦監督とは別企画ですれ違ってしまっていたので、声をかけていただいて本当にうれしかったのを覚えています。実際に仕事をしてみて、理知的でありつつも、エモ-ショナルなこだわりがあり、新しい世代の監督が出てきたなと感じました。新しいアイデアと風を感じる、鮮度の高い映画になっていると思います。

(脚本に込めた思いや、特にこだわったっ点、考案時のエピソード)この作品は歌が多く出てくるのですが、そこは一時的に脚本から手離れする感じがあって、イメージするのに苦労しました。でも実際に形になって歌と演出が施されたフィルムは想像の何十倍も楽しかったです。この作品に関われて、よかったです!

(作品への意気込み、メッセージ)映画館を出たあとに、空を見上げたくなるような映画になっていると思います。最近下を向きがちな人、心が窮屈になってる人に見てもらえたら、とてもうれしいです」

●紀伊カンナ(キャラクター原案)

「(本作への参加が決まった時の感想)お話をいただいた時点で、吉浦監督の作品も観ており、脚本が大河内さんだと伺っていたのでその時点でお受けするつもりでした、そのあとに準備中の脚本を読ませていただいて、ぜひ正式に参加させてほしいとお伝えしました。打ち合わせの際の監督は少し緊張されている感じでしたが、作中の説明やデザインに関するディスカッション中は本当に楽しそうにニコニコお話されるので、少年のような人だなと思いました。発注や要望意図は簡潔でわかりやすく、こちらの提案に対しても柔軟でした、自分はのびのびと作業ができました。

(キャラクターデザインに込めた思いや考案時のエピソード)最初に監督からいただいた発注は普遍的なキャラクター像だったので、それと脚本を読んで得た自分なりのイメージを合わせて描いたメイン5人のラフデザインを最初の打ち合わせに持っていきました、それを見ながら監督のイメージや方向性を確認しました。作品のテーマ自体が乗りやすいように要素をなるべくシンプルに、お客さんからちょっとイイやつ、かわいい子と思ってもらえるようにチャームを強めました。そのほかメインの5人だけでなく周りの大人たちや衣装などかなり広く任せてもらえて私自身は楽しく作業させてもらっていたのですが、内心ではさほど知名度も実績もない作家にここまで任せるなんてすごいプロジェクトだなぁと思っていました。

(作品への意気込み、メッセージ)脚本やコンテを読んだ際に、吉浦監督が良い意味でいままでとは違う「王道」をやろうとしているのが伝わってきてワクワクしました、監督自身の持つコミカルでキュートな要素と大河内さんの持つゆるぎない安心感が合わさった、楽しくてかわいくて、ちょっとせつない愛にあふれた作品になっていると思います。そんな作品に自分も参加できたことを純粋にうれしく思います。手を離れたいま、自分もひとりの観客として上映を楽しみに思っています。これを読んでくださっているみなさまもぜひ、劇場にてご覧ください」

●島村秀一(総作画監督・キャラクターデザイン)

「(本作への参加が決まった時の感想)オリジナルの劇場作品にメインで参加するのが初めてだったのですごく不安はありましたがなかなかない機会なので頑張ろうと思いお受けしました。吉浦監督に初めてお会いした時の印象はすごく若く見えたので驚きました。あと、すごく、ものすごく!真面目な方だなと思いました。1200カットもあるのに毎日監督の手元にはほとんどカットがない!自分のところで止めたらほかの作業者の時間がもったいないという考えで、思ってもなかなか実行できないのが普通なんですが…本当にスゴイ。

(制作現場の雰囲気や監督とのエピソードなど)今作品デジタルを得意とする監督というのもあり、とにかくいろいろな作り方において自分がいままでやってきたことと違いましてかなり緊張していました。キャラクター設定に入る前にすでに絵コンテは完成しており、なおかつセリフやBGMまで仮とは思えない完成度で入ってました。場面作りのレイアウトも膨大な量の資料と取材により細かく作られていて、アニメーターに芝居に集中してもらいたいのでなるべくほかの負担を減らしたいという監督の思いを聞きました。なので世界観やキャラクターの性格がすごくわかりやすく、後は絵を乗せるだけとは言いすぎかもしれませんが、そのくらい骨となる部分はガッチリ完成してました。びっくりです。実作業はコロナの影響で早々と自宅作業に切り替わってしまったため、これまでのような直接のやり取りはできなくなりましたが、各カットの1枚1枚に細かな指示と説明が入っているので十分問題ないと思ってます。自分がこだわってるポイントはとにかく。監督のイメージに少しでも近づける!ということです。

(作品への意気込みや、メッセージ)最初に絵コンテを読ませていただいた時に感じた、おもしろい!という気持ちを観る方にさらに、おもしろい!!と感じてもらえるように頑張っております。監督と打ち合わせ時に、自分もこんな青春時代送りたかった、と話しました。観た人の心に残る温かい気持ちになってもらえる作品になればと思います」

文/富塚沙羅

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