ディズニーの全世界ストリーミング戦略が明らかに!マーベル、スター・ウォーズなどの新作も続々登場|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ディズニーの全世界ストリーミング戦略が明らかに!マーベル、スター・ウォーズなどの新作も続々登場

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ディズニーの全世界ストリーミング戦略が明らかに!マーベル、スター・ウォーズなどの新作も続々登場

現地時間12月10日に行われた米ディズニーの投資家向けイベント「Disney Investor Day 2020」で、ディズニー社が手掛ける新しいストリーミング・サービスの展望などが発表された。今年4月よりインドで、9月よりインドネシアで開始した新しいストリーミング・サービス、STARが日本を含む海外でも始動する。

STARは2021年後半に日本でサービスを開始する
STARは2021年後半に日本でサービスを開始するInvestor Day 2020のスクリーンショット

ボブ・アイガー会長によるプレゼンテーションでは、12月2日の時点で、2019年11月の米国でのサービス開始以来、ESPN+の加入者数1150万人、Huluの加入者数3880万人、Disney+の加入者数8680万人となり、全世界で1億3700万人の有料加入者数を突破したと発表した。また、2024年度までにストリーミングサービスの総加入者数が3億~3億5000万人に達すると予想。Disney+だけでも年間100本以上のタイトルをリリースするという。
より幅広い視聴者層を取り込むための新しいストリーミング・サービスも追加になる。すでにインドとインドネシアではDisney+Hotstarの名前で運営されているが、2021年2月23日からヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールで従来のDisney+のインターフェイスにSTARが追加になり、日本と韓国では2021年後半にサービスを開始する。また、6月より南米ではSTAR+が独自に立ち上がる。
STARには、ディズニー・テレビジョン・スタジオ、FX、20世紀スタジオ、20世紀テレビ、サーチライト・ピクチャーズなど、ディズニー・グループの数千時間に及ぶテレビや映画、そしてローカル・プログラムを追加する。

『ラーヤと龍の王国』は劇場公開と同時にDisney+にてプレミア・アクセスで視聴が可能に
『ラーヤと龍の王国』は劇場公開と同時にDisney+にてプレミア・アクセスで視聴が可能に[c]2020 Disney. All Rights Reserved.

今後数年間で、Disney+は「スター・ウォーズ」シリーズ10作品、マーベル・スタジオ10作品、ディズニーの実写、ディズニー・アニメーション、ピクサーの15作品をリリースする予定で、これらの作品がどのような配給形態になるかは作品によって変えていくという。
2021年3月5日に、米国で劇場公開を予定しているアニメーション作品『ラーヤと龍の王国』は、劇場公開と同時にDisney+にてプレミア・アクセスが可能になる。プレミア・アクセスとは『ムーラン』(20)配信の際に取り入れられた配信方法で、通常のサブスクリプション料金に加え、プレミア・アクセス料金を支払うと視聴可能になる。海外では、ディズニー・テレビジョン・スタジオ、FX、20世紀スタジオによるオリジナル作品が、STARオリジナルとしてDisney+でプレミア・アクセス配信されるという。

【写真を見る】期待しかない!ディズニーの新プロジェクトが続々発表…SWシリーズにヘイデン・クリステンセン復帰のサプライズも
【写真を見る】期待しかない!ディズニーの新プロジェクトが続々発表…SWシリーズにヘイデン・クリステンセン復帰のサプライズもInvestor Day 2020のスクリーンショット

そのほかの目玉となる発表は、ルーカス・フィルムのキャスリーン・ケネディ代表によって、ユアン・マクレガー主演の『Obi-Wan Kenobi』にヘイデン・クリステンセンがダース・ベイダー役で出演することが発表された。ヘイデン・クリステンセンは『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(05)で、ダークサイドに堕ちるアナキン・スカイウォーカー役を演じて以来の出演となる。「マンダロリアン」の製作総指揮を務めるジョン・ファヴローとデイヴ・フィローニによる『Rangers of the New Republic』、『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』(08)のアソーカ・タノのスピンオフ『Ahsoka』を、Disney+のために企画開発中だという。

 『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティ監督が「スター・ウォーズ」長編映画を手掛ける
『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティ監督が「スター・ウォーズ」長編映画を手掛けるInvestor Day 2020のスクリーンショット

劇場公開作品では、『ワンダーウーマン 1984』(12月18日公開)のパティ・ジェンキンス監督による『Rogue Squadron」(2023年冬公開予定)、 タイカ・ワイティティ監督の「スター・ウォーズ」長編映画、そしてジェームズ・マンゴールドが監督を務める、ハリソン・フォードがインディ博士を演じる「インディ・ジョーンズ」(2022年7月公開予定)の第5作目の撮影が、来年初頭に開始される。
ディズニー・アニメーションの劇場用作品は『ラーヤと龍の王国』、「ハミルトン」のリン=マニュエル・ミランダが『モアナと伝説の海』(16)に続き音楽を手がけるアニメーション『Encanto』(2021年11月24日公開予定)など、Disney+ではロバート・ゼメキス監督とトム・ハンクスが組んだ『Pinocchio』、『ベイマックス』(14)の続編『Baymax』(2022年初頭配信予定)、『ズートピア』(16)の続編『Zootopia+』(2022年春配信予定)、『モアナと伝説の海』(16)の新シリーズが2023年に配信予定。

マーベルからは初シリーズ作品「ワンダビジョン」が来年配信開始に
マーベルからは初シリーズ作品「ワンダビジョン」が来年配信開始に

マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ代表は、劇場とDisney+のオリジナル作品のラインナップを発表。2021年1月15日よりDisney+でマーベル・ユニバース初のシリーズ「ワンダビジョン」が配信開始になる。また2021年3月19日にはサム・ウィルソン/ファルコンをアンソニー・マッキー、バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーをセバスチャン・スタンが演じる『The Falcon and The Winter Soldier』、トム・ヒドルストンがロキを演じる『LOKI』が2021年5月、マーベル・スタジオ初のアニメーション・シリーズ『What If…?』が2021年夏、16歳の少女が主演の『Ms. Marvel』とジェレミー・レナー主演の『Hawkeye』が2021年後半、そのほかニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンが主演を務める『Secret Invasion』などを準備中。ジェームズ・ガンが監督と脚本を務める『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』が2022年のホリデーシーズンにDisney+で配信される。

公開延期となっていた『ブラック・ウィドウ』は来年7月に劇場公開
公開延期となっていた『ブラック・ウィドウ』は来年7月に劇場公開[c]2020 Disney. All Rights Reserved.

劇場用作品では、2021年5月7日公開のナターシャ・ロマノフ役のスカーレット・ヨハンソンが主演する『ブラック・ウィドウ』、トニー・レオン、アクワフィーナ、ミシェル・ヨーそしてシムー・リューが出演する『Shang-Chi and The Legend of The Ten Rings』は2021年7月9日公開予定。2021年11月5日公開のクロエ・ジャオ監督『Eternals』には、マーベル・シネマティック・ユニバースの最新ヒーロー・アンサンブルが登場する。ベネディクト・カンバーバッチ主演の『Doctor Strange In The Multiverse of Madness』は2022年3月25日公開予定。2022年5月6日公開予定のタイカ・ワイティティ監督で「マイティ・ソー」シリーズ最新作、『Thor: Love and Thunder』は、来年早々撮影開始する。また、2022年7月8日公開予定の『ブラックパンサー2』は、ライアン・クーグラーが脚本・監督を務め、今年亡くなったチャドウィック・ボーズマンに哀悼を表し、代役を立てずに続編を制作することを発表した。

亡くなったチャドウィック・ボーズマンが主演した『ブラックパンサー』続編は、代役を立てずに制作される
亡くなったチャドウィック・ボーズマンが主演した『ブラックパンサー』続編は、代役を立てずに制作される画像はMarvel Studios(@MarvelStudios)公式Twitterのスクリーンショット

そのほかにも数多くの新作が発表されて、このパンデミックの間にも各スタジオは留まることなく準備を進めていたことがわかる。Disney+、そしてSTARという大きな配信プラットフォームを得て、ディズニーのクリエイティビティはますます発展していくことだろう。

文/平井 伊都子

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