コトリバコ、きさらぎ駅、ひとりかくれんぼ…ネット発の“怖すぎる”怪談たち
検索してはいけない、最恐の怪談「コトリバコ」
さて、数ある「ネット怪談」のなかでも最恐との呼び声も高いのが、2005年ごろに投稿された「コトリバコ」だ。
ある大学生が奇妙な箱を見つけ、それを友人たちに見せたところ、なんと呪いの箱だった。そして神社の息子だった友人の一人がそれを除霊した。最初の投稿こそ「ネット怪談」特有の恐ろしさがない、あまりにもシンプルなものだったが、やがてその箱=“コトリバコ”の正体がわかるにつれて恐怖が増していくことに。
「子取り箱」と言われるその箱は、女性と子どもをターゲットとした“呪殺の箱”であり、周囲から差別や迫害を受けていたある村にやってきたひとりの男から伝えられたと言われている。生活が厳しく疲弊しきっていた村人たちは、一族を根絶やしにするという箱の作り方を教わる。大量の動物の血で満たした箱のなかに、死んだ子どもの指を入れる。それが届けられた家の女性と子どもは苦しみながら命を落とすというのだ。
それが効力を発揮していくうちに、次第に周囲から恐れられるようになり迫害を受けなくなった一方、ある事件が起きて村人たちは“コトリバコ”を作るのをやめてしまう。しかし、その時点で作られたいくつもの“コトリバコ”のなかには、清められたものもあるが所在不明のものもあるとか…。
『樹海村』では主人公の姉妹、鳴(山口まゆ)と響(山田杏奈)は幼なじみの家の軒下で、古ぼけた“コトリバコ”を見つけ、それがきっかけとなり彼女たちの周りで奇怪な現象が相次ぐようになる。
やがてその強力な呪いに導かれるようにして、富士の樹海の奥へと進んでいくのだが、そこで彼女たちを待ち受けているものとは…?その衝撃的な結末は、是非とも劇場で確かめてほしい。
「2ちゃんねる」(現在は「5ちゃんねる」に名称変更)をはじめとしたインターネットのオカルト掲示板では、ここにあげた以外にもさまざまな「ネット怪談」や「都市伝説」が存在しており、それはいまも新たに作られ、そして拡散されている。
すべて真実とは限らないが、すべて嘘だという保証もない。気になる人は検索してみるのもいいが、どんな呪いがあるかわからないので、くれぐれも自己責任で…。
文/久保田 和馬