「とらドラ!」竹宮ゆゆこの衝撃作を完全映画化!『砕け散るところを見せてあげる』に見る竹宮ワールドの“神髄”|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「とらドラ!」竹宮ゆゆこの衝撃作を完全映画化!『砕け散るところを見せてあげる』に見る竹宮ワールドの“神髄”

コラム

「とらドラ!」竹宮ゆゆこの衝撃作を完全映画化!『砕け散るところを見せてあげる』に見る竹宮ワールドの“神髄”

テレビアニメ化もされた「とらドラ!」、「ゴールデンタイム」などのライトノベル作品で絶大な支持を得た竹宮ゆゆこの小説「砕け散るところを見せてあげる」。2016年の発売直後から熱狂的な口コミがSNSを駆け巡り、全国各地の有名書店で文庫売上ランキング第1位を記録したベストセラーが、ついに映画化され、4月9日(金)から公開される。


青春期にいる若者の“恋と成長の物語”が鮮やかに展開する
青春期にいる若者の“恋と成長の物語”が鮮やかに展開する[c]2020 映画「砕け散るところを見せてあげる」製作委員会

平凡な高校3年生の濱田清澄は、ある日、“学年一の嫌われ者”と呼ばれる高校1年生の女子生徒、蔵本玻璃がいじめを受けている現場を目撃する。正義感の強い清澄は、いじめの手から玻璃を救い出そうと試み、それをきっかけに、ふたりは少しずつ心の距離を縮めていく。しかし玻璃は、いじめ問題とは別の、誰にも言えない秘密を抱えており、その秘密に気づき始めた清澄に“恐るべき危険”が迫る…。

清澄と玻璃を襲う恐怖とは?
清澄と玻璃を襲う恐怖とは?[c]2020 映画「砕け散るところを見せてあげる」製作委員会

竹宮作品では初めての実写映画化となる本作、主人公の清澄に中川大志、ヒロインの玻璃に石井杏奈、共演には北村匠海、井之脇海、清原果耶、松井愛莉などの若き演技派キャスト、さらに堤真一、原田知世、矢田亜希子、木野花といった豪華俳優陣が集結した。

「とらドラ!」&「ゴールデンタイム」を経て、一般文芸作品へ

目つきの鋭さから不良少年と勘違いされてしまう少年と、わがままで短気な“超ミニマム”美少女が恋の共同戦線を張る「とらドラ!」
目つきの鋭さから不良少年と勘違いされてしまう少年と、わがままで短気な“超ミニマム”美少女が恋の共同戦線を張る「とらドラ!」

2004年に「うさぎホームシック」で小説家デビューをした竹宮は、まずライトノベル作品で人気を博してきた。代表作にして出世作は2006年から2009年にかけて刊行された「とらドラ!」。目つきが悪いせいでヤンキーに見られがちだが、心のやさしい高校生男子と、小さくてかわいい外見ながらも狂暴で獰猛な同級生女子の、一風変わった青春ラブコメディは、完結から12年が経ったいまもなお色褪せることなく、新しいファンを増やしている。

続いて刊行され、人気シリーズとなったのが翌2010年から2014年にかけて執筆された「ゴールデンタイム」。中高生が主人公になることが多いライトノベルでは珍しく、大学を舞台にした作品であり、大学入学を機に上京してきた新入生男子が、ハイレベルなお嬢様にして、周囲から浮いている残念なヒロインに振り回される日常を描いた学園ラブコメディだ。
「とらドラ!」、「ゴールデンタイム」ともに、コミカライズ、アニメ化、ドラマCDやゲームもリリースされるなど、幅広くメディアミックス展開し、若者を中心に支持を集めた。

大学を舞台に、記憶喪失の青年とエキセントリックなお嬢様との恋が展開する「ゴールデンタイム」
大学を舞台に、記憶喪失の青年とエキセントリックなお嬢様との恋が展開する「ゴールデンタイム」

この「ゴールデンタイム」を最後に、竹宮はライトノベルから一般文芸に進出する。「砕け散るところを見せてあげる」は、一般文芸に転向後の一作目「知らない映画のサントラを聴く」に続く、二作目となる。作品発表の場が変わっても、竹宮はライトノベルの時からの作風をあえて変えようとはしなかった。「知らない映画のサントラを聴く」こそ主人公は20代前半の女性だったが、「砕け散るところを見せてあげる」では大人どころか、主人公を「とらドラ!」以来の高校生に設定。テンポのよい文体も健在で、従来のファンのみならず、文芸作品の読者にも支持を大きく広げた。

■「とらドラ!」
発売中
価格:510円+税
著/竹宮ゆゆこ、イラスト/ヤス
発刊元:電撃文庫(KADOKAWA)

■「ゴールデンタイム1春にしてブラックアウト」
発売中
価格:530円+税
著/竹宮ゆゆこ、イラスト/駒都えーじ
発刊元:電撃文庫(KADOKAWA)


衝撃作に込められたメッセージを読み解く…『砕け散るところを見せてあげる』特集
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