トム・ホランドとAppleのタッグで実現!?「24人のビリー・ミリガン」映像化までの30年を振り返る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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映画ニュース 2021/4/18 21:00

トム・ホランドとAppleのタッグで実現!?「24人のビリー・ミリガン」映像化までの30年を振り返る

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版「スパイダーマン」のピーター・パーカー役でおなじみのトム・ホランドが、Apple TV+で製作されるアンソロジーシリーズ「The Crowded Room」で“ビリー・ミリガン”を演じることが先日発表され、大きな話題を集めている。ビリー・ミリガンとは誰なのか、そしてこの作品をめぐってこれまで繰り広げられてきた紆余曲折の経緯をたどっていきたい。

ビリー・ミリガンとは、1970年代後半にオハイオ州で連続強盗強姦事件を起こし起訴された実在の人物。裁判の過程で彼は解離性同一性障害を患い、23の人格があることが判明。無罪判決が下され精神病院に収容となり、その後24番目の人格が発見される。1981年に「アルジャーノンに花束を」などで知られる作家ダニエル・キイスが発表したノンフィクション小説「24人のビリー・ミリガン」でその存在が世界的に知られることとなり、日本でもさまざまなメディアでセンセーショナルに取り上げられることとなった。

90年代前半に映画化に着手するも、降板したジェームズ・キャメロン。そこから企画は暗礁に乗り上げる…
90年代前半に映画化に着手するも、降板したジェームズ・キャメロン。そこから企画は暗礁に乗り上げる…写真:SPLASH/アフロ

その小説「24人のビリー・ミリガン」の映画化に最初に着手したのは、後に『タイタニック』(97)や『アバター』(09)を生みだすヒットメイカー、ジェームズ・キャメロン。1990年代前半、当時『ターミネーター2』(91)を手掛けたばかりのキャメロンは、「A Crowded Room」のタイトルで脚本を執筆。しかし権利者と衝突し訴訟に発展し、同プロジェクトから退くことに。その後もプロジェクトの開発自体は存続し、20年以上にわたり多くの監督や俳優たちの名前が候補にあがっては消えを繰り返し、一向に前進は見られなかった。

ミリガンの死後、2015年にレオナルド・ディカプリオ主演で映画化が報じられるも頓挫
ミリガンの死後、2015年にレオナルド・ディカプリオ主演で映画化が報じられるも頓挫写真:SPLASH/アフロ

そんななか2014年12月にミリガン本人は死去。その直後の2015年の初頭、レオナルド・ディカプリオが主演と製作を務め映画化されることが「Hollywood Reporter」によって報じられた。キャメロンの離脱後もプロジェクトの開発を続けてきたニュー・リージェンシーが製作を務め、タイトルが『The Crowded Room』に改められたこの企画は、ディカプリオ自身も1990年代から興味を持っていたとして強い期待が寄せられることに。
しかしその第一報を最後に進捗状況は報じられることなく、いつの間にかたち消え状態となってしまう。

そして今回、ニュー・リージェンシーがAppleスタジオと共同で製作を務め「The Crowded Room」のタイトルが引き継がれたアンソロジー・シリーズとしてプロジェクトが始動することが決定した。「Deadline」などの報道によれば、1シーズンごとに異なる人物に焦点が当てられるとのことで、ファーストシーズンで「24人のビリー・ミリガン」をベースにしたストーリーが展開。統合失調症の数学者を主人公にした『ビューティフル・マインド』(01)でアカデミー賞を受賞したアキヴァ・ゴールズマンが脚本を務める。

【写真を見る】トム・ホランドが青春スターから演技派俳優への階段をのぼる!Appleとのタッグ作『チェリー』の演技が大絶賛を獲得
【写真を見る】トム・ホランドが青春スターから演技派俳優への階段をのぼる!Appleとのタッグ作『チェリー』の演技が大絶賛を獲得画像はトム・ホランド(@tomholland2013)公式Instagramのスクリーンショット

ビリー・ミリガン役を演じるホランドは、自ら製作総指揮も兼任。先日撮影が終了した『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(12月17日全米公開)をもってマーベル・スタジオとの出演契約が満了を迎えるホランドは、戦争後遺症から薬物依存に陥り犯罪に手を染める青年を演じた『チェリー』(AppleTV+にて配信中)の演技が高い評価を得たばかり。
今回のビリー・ミリガン役を通して、かつてのディカプリオのように青春スターから演技派俳優へと本格的な転身を遂げることになるだろう。

今度こそ「24人のビリー・ミリガン」の映像化が実現することを願いながら、続報を待ちたい。

文/久保田 和馬