『トップガン マーヴェリック』公開延期の裏に、トム・クルーズ“世界ツアー”の噂|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『トップガン マーヴェリック』公開延期の裏に、トム・クルーズ“世界ツアー”の噂

映画ニュース

『トップガン マーヴェリック』公開延期の裏に、トム・クルーズ“世界ツアー”の噂

トム・クルーズの出世作として、いまなお世界中から熱狂的に支持される『トップガン』(86)。その続編となる『トップガン マーヴェリック』の全米公開日が7月2日(金)から11月19日(金)に再延期となった。北米では現在『ゴジラvsコング』(5月14日日本公開)が大ヒットを記録するなど、映画興行が勢いを取り戻そうとしているなか、なぜ公開再延期に踏み切ったのか。「The Hollywood Reporter」の報道によれば、その背景にはトムが望んでいるある“計画“が関係しているようだ。

『トップガン マーヴェリック』の新たな全米公開日は11月19日(金)
『トップガン マーヴェリック』の新たな全米公開日は11月19日(金)[c]2020 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校“トップガン”を舞台に、候補生たちの挫折や成功を描き大ヒットを記録した『トップガン』。同作でトムが演じた候補生のマーヴェリックが教官に成長した姿を描いた『トップガン マーヴェリック』は、もともと2019年の夏に公開が予定されていた。
しかし制作の遅れを理由に早い段階で2020年夏へ公開が延期となり、その後新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて2020年冬、2021年夏と延期を重ねることに。今回の再延期で、コロナ禍を理由とした延期は3度目となる。

報道によると、現在ロンドンで「ミッション:インポッシブル」シリーズの7作目と8作目を撮影中のトムは、『トップガン マーヴェリック』の公開に合わせた大規模な世界ツアーを計画しているとのこと。しかしヨーロッパや日本など多くの国々ではまだワクチンの接種も進んでおらず、一部では再び感染者が増加するなど先行きが不透明な状態が続いていることから実現の可能性が低い。そのため11月に公開延期し、その直前にツアーを行うことを考えているという。


トムは現在、ロンドンで「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作の撮影中
トムは現在、ロンドンで「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作の撮影中写真:SPLASH/アフロ

また、仮に『トップガン マーヴェリック』が夏公開のままで世界ツアーを行っていたとなれば、コロナ禍の影響で大幅に遅れている「ミッション:インポッシブル」7作目の制作を中断しなくてはならず、同作の11月公開が絶望的となる。
結果的に『トップガン マーヴェリック』を11月へ延期し、「ミッション:インポッシブル」7作目も2022年5月に延期となり、さらにパラマウントが今後配給するほとんどの作品のスケジュールが大幅に見直されることとなった。

本作でメガホンをとるジョセフ・コシンスキー監督は昨年、ComicBook.comのインタビューのなかで「スケジュール通り、最初の公開日(2020年夏)にあわせて映画を完成」させていることを明かし、「これは大きなスクリーンで観るべき映画なので、そうでない場合はこの映画を公開したくない」と、昨今主流となりつつある配信での公開の可能性を真っ向から否定。また今年2月にはNetflixやAmazonなどの大手配信サービスからのオファーをパラマウントが断っていることも報じられている。

多くの大作映画がその時々の情勢を鑑みながら公開スケジュールの変更を繰り返している現在。『トップガン マーヴェリック』が公開される11月には世界中でコロナ禍が収束の方向へと向かい、トムが望む世界ツアーが安全なかたちで実現できることを祈りながら、続報を待ちたい。

文/久保田 和馬

関連作品