高畑充希、満島真之介の“高すぎるコミュ力”に脱帽!?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
高畑充希、満島真之介の“高すぎるコミュ力”に脱帽!?

インタビュー

高畑充希、満島真之介の“高すぎるコミュ力”に脱帽!?

「よろしくお願いします!」。インタビュールームに入るなり、両手で握手を求め、積極的にコミュニケーションを図る満島真之介。一方、そんな満島の陰に隠れるように、控えめにこちらに会釈する高畑充希。じつに対照的だが、『ひるね姫~知らないワタシの物語~』(3月18日公開)で幼なじみ役を演じているこの2人に話を聞いてみると、息ピッタリの演技のワケが見えてきた。

『ひるね姫~知らないワタシの物語~』で初共演を果たした高畑充希と満島真之介
『ひるね姫~知らないワタシの物語~』で初共演を果たした高畑充希と満島真之介

初共演だったという高畑と満島だが、劇中ではそんなことを微塵も感じさせない、昔から互いを知っているかのような絶妙の掛け合いを披露している。

満島「初対面が録音ブースの中っていう、なかなかレアな出会い方をしたんです(笑)。僕は人見知りしないタイプというか、むしろ人との距離が近いので、つい話しかけちゃいました。アフレコは時間も限られているし、ぎくしゃくしたままの状態で人といるのってもったいないと思うんですよ」

高畑「満島くんは距離のつめ方がスゴいんですよ(笑)」

満島「(爆笑)」

高畑「いやいや、悪い意味じゃなくて!私はわりと時間かかっちゃうタイプだから、本当に尊敬します。今日みたいなインタビューの日も『満島くんも一緒だよ』って言われると、『じゃあ、大丈夫だ!』って思えるくらい、本当に安心できる存在なんです」

満島「そういう風に思ってもらえて嬉しいですね。僕も単独でアフレコとなると『どうしたらいいんだ…』って不安になってしまうので、充希ちゃんがいてくれることに助けられました」

劇中では昔から互いを知っているかのような絶妙の掛け合いを披露
劇中では昔から互いを知っているかのような絶妙の掛け合いを披露[c]2017 ひるね姫製作委員会

初共演とは思えないほど、仲の良さを感じさせる高畑と満島だが、この初共演ということが、「久しぶりの再会を果たした幼なじみ」という設定の距離感に反映されているという。

満島「僕は沖縄出身で、地方から出てきた人にとっては“あるある”なんですけど、地元に帰って、小さい頃から知っている子が大人に成長したのを見ると『うわっ、大人になってる!』みたいな感覚があるんですよ」

高畑「“生き物”同士だったのが、男と女になるみたいな感じ?」

満島「そうそう。勝手に意識しちゃう、みたいな。そういう距離感は出せたかなって思いますね。お互い会ったことはないけど、役者仲間から充希ちゃんの話は聞いていたので、その距離感を上手く利用させてもらいました」

高畑「策士ですね(笑)。私も初対面だったことが活かされていると思います」

【写真を見る】高畑と満島、息ピッタリの演技のワケとは…?
【写真を見る】高畑と満島、息ピッタリの演技のワケとは…?
「充希ちゃんがいてくれることに助けられました」と語った満島
「充希ちゃんがいてくれることに助けられました」と語った満島

満島の積極的なコミュニケーションのおかげもあり、限られた時間のなか、アフレコはスムーズに進んだというが、もちろん苦戦した部分もあったようだ。

高畑「特に岡山弁ですね。私は大阪出身なんですけど、関西弁とは微妙にニュアンスが違うんです」

満島「岡山って狭間なんだよね。これまた地方の“あるある”ですけど、方言に違和感があると、お客さんもすぐにわかってしまうんですよ。そうなるともう物語どうこうでなく、お客さんが離れていってしまう。それだけは嫌だったので、岡山弁に関しては、徹底的に方言の先生に聞きました」

高畑「そう。全部先生のせいにできるくらい(笑)。岡山弁の先生が若い女性の方と、おじいちゃんの先生がいたんですけど、世代の違いで先生同士がもめることもありました。『今の若い世代はそんな言い方しません!』って」

満島「難しいところもあったけど、監督が自由にやらせてくれたっていうことが大きかったよね。アフレコで生まれた雰囲気を活かすために、アフレコ後に声に合わせて微妙にキャラクターの表情を変えられてたり、すごく細かいところまでやってくれて。完成版見て『あれ?まさか、この表情変わってる…?』って思ったもん。相当大変だったと思う」

高畑「監督、会うたびに死にそうな顔してましたもんね(笑)」

ココネと幼なじみのモリオは現実世界と夢の世界を行き来する
ココネと幼なじみのモリオは現実世界と夢の世界を行き来する[c]2017 ひるね姫製作委員会

慣れないアフレコや地方出身ゆえのこだわりなどを乗り越えて完成した本作。最大の魅力は何なのだろうか…。

高畑「説明が難しいんですけど、壮大なスケールのなか、いろんなことが起きるんです。それなのにリアルな人間関係が激変しないところが私は好きです。この些細な変化の物語がこんなに膨らむんだ!ってことにも感動しました」

満島「これだけスケールの大きいことが起こりながら、テーマは“家族”という普遍的なものなんです。人間一人一人に必ず家族がいて、父親と母親が愛し合ったからあなたがいる…という当たり前のことを、監督の得意なSFと、夢の世界を使って描いている。この夢の世界には、自分の記憶以外に、家族の記憶も含まれているんです。だから、これからこの作品を見る人に伝えたいのは…ちゃんと寝るときは寝なさいね、ということかな(笑)」

高畑「…それが、このインタビューの最後の言葉でいいのかな(笑)」

初共演とは思えないほど、仲の良さを感じさせる高畑と満島
初共演とは思えないほど、仲の良さを感じさせる高畑と満島

【取材・文/トライワークス】

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