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ポン・ジュノ監督が驚きのエピソードを明かす!「『殺人の追憶』の犯人が映画を観た感想は『まあまあの映画』」

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ポン・ジュノ監督が驚きのエピソードを明かす!「『殺人の追憶』の犯人が映画を観た感想は『まあまあの映画』」

現地時間7月6日に開幕した第74回カンヌ国際映画祭の開会式典で、審査委員長のスパイク・リー監督、スペインのペドロ・アルモドバル監督、女優、監督のジョディ・フォスターとともに登壇し開幕宣言を行なったポン・ジュノ監督。『パラサイト 半地下の家族』(19)で2019年の第72回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したポン監督は、映画祭ディレクターのティエリー・フレモー氏からの依頼を受けてカンヌに再び戻ることになったそうだ。翌日には「Rendez-vous with… BONG Joon Ho」と題されたトークイベントに出席し、自身の映画制作にまつわる秘話や、映画産業への見解などを語った。トークの模様は、カンヌ国際映画祭のオフィシャルサイトで公開されている。

ジョディ・フォスターらとともに開幕宣言を行なった
ジョディ・フォスターらとともに開幕宣言を行なった画像はFestival de Cannes(@festivaldecannes)公式Instagramのスクリーンショット


「映画は一時停止ボタンを押すことができない」

カンヌ国際映画祭は2017年度のポン監督の『オクジャ/okja』以降、Netflix制作映画をコンペティション部門に含まない姿勢を貫いている。映画とストリーミング作品の境界線はどの映画祭でも話題に上るが、両方の環境で作品制作を経験しているポン監督は、「映画館ではすばらしい音響、巨大なスクリーン、そしてほかの観客との共通体験を得ることができます。そして、Netflixで映画を観るように一時停止ボタンを押すことはできません。それが大きな違いのひとつで、映画館では監督が意図した時間の流れとリズムが尊重されます。監督はそれを意識しなくてはなりません」と語った。そのうえで、同じくNetflixで『アイリッシュマン』(19)を撮ったマーティン・スコセッシとの対話を引用した。「僕は3時間以上ある『アイリッシュマン』を韓国の映画館で観ましたが、スコセッシ監督の主治医は1日15分ずつ鑑賞していると言っていたそうです。『オクジャ/okja』同様、『アイリッシュマン』も既存の映画スタジオでは作ることができず、Netflixの支援によって監督が100%のクリエイティブ・コントロールを保持し制作することができました。とても皮肉な状況があると思います」と述べている。

ポン監督が手掛けた『オクジャ/okja』(17)以降、カンヌ国際映画祭はNetflix制作映画をコンペティション部門に含まず
ポン監督が手掛けた『オクジャ/okja』(17)以降、カンヌ国際映画祭はNetflix制作映画をコンペティション部門に含まず

また、『パラサイト 半地下の家族』や『母なる証明』(09)の白黒バージョンを制作した理由を聞かれ、「子どもの頃に色盲だと診断されたことがあり、次の年には診断が覆されて困惑しました。それ以来、自分の色覚を疑うようになり、白黒映画に対する強迫観念があるんです。自分が色盲かどうか確かめるため、いつも白黒の映像で見てみたいと思っています」と意外な事実を明らかにした。


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