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インタビュー 2021/7/17 12:30

信長役も、ブッダ役も。“サプライズ”な配役を楽しむ染谷将太が『竜とそばかすの姫』から受け取ったもの

大河ドラマ「麒麟がくる」で純真無垢ななかに狂気をはらんだ織田信長像を打ち出し、日中合作映画『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』(18)や中国映画『唐人街探偵 東京MISSION』(公開中)に出演するなど、ボーダーレスな活躍で知られる俳優の染谷将太。細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』(公開中)では、声優としても新たな魅力を発揮している。現在28歳にして俳優歴早20年のキャリアを誇る染谷に、チャレンジングな仕事ぶりについて話を聞いた。

母親の死という大きな喪失感から、大好きな歌が歌えなくなった主人公のすず(中村佳穂)
母親の死という大きな喪失感から、大好きな歌が歌えなくなった主人公のすず(中村佳穂)[c]2021スタジオ地図

『竜とそばかすの姫』の主人公は、幼いころに母親を事故で亡くしたことで、大好きな歌が歌えなくなったすずこと内藤鈴(中村佳穂)。すずは親友のヒロちゃん(幾田りら)の誘いで、50億人が集うインターネット上の仮想世界<U>へ入り込む。そこでは<As(アズ)>と呼ばれる自分の分身「ベル」として、美しい歌を歌うことができた。すぐに歌姫として脚光を浴びたベルは、大規模なコンサートを開くが、そこに突如、乱暴な「竜」(佐藤健)が現れる。

細田監督作は、『おおかみこどもの雨と雪』(12)の田辺先生役、『バケモノの子』(15)の主人公、九太役に続いて3作目の出演となった染谷は「細田監督にまた呼んでいただけて、素直にうれしかったです」とオファーを喜んだ。

本作で染谷が演じたカミシンこと千頭慎次郎は、カヌー部を1人で立ち上げた熱血男子で、これまで細田作品で演じた2役とも、染谷本人のパブリックイメージともタイプの違う役柄に思えるが、いつもながら役を自分のものにしている点はさすがだ。しかし彼自身は、毎回苦戦を強いられると言う。


カヌー部をひとりで立ち上げインターハイを目指す熱血男子カミシン(染谷将太)
カヌー部をひとりで立ち上げインターハイを目指す熱血男子カミシン(染谷将太)[c]2021スタジオ地図

「作品と作品の間隔が空いていますし、自分はプロの声優ではないので、いつも難しいです。毎回ゼロから挑戦している気がします。もちろん変に意識しすぎず、普段どおりにやろうと心掛けてはいるんですが、実際にそういうわけには行かないので、毎回ひーひー言いながらやらせてもらっています」。

細田監督からは「今回は全体的におとなしいキャラクターが多いなか、カミシンだけが天真爛漫で元気キャラ。シーン全体のテンションを上げてほしい」とリクエストされたそうだが、今回の役柄は特にハードルが高かったようだ。

細田作品には3度目の参加となった
細田作品には3度目の参加となった撮影/黒羽政士

「カミシンは、アニメ―ションでしか表現できないような、すごくコミカルな動きをするんです。普段の演技では身体の動きから芝居を考えてしまう癖があるので、こんな動きをする人間は、一体どういう声を出すんだろう?と考えてしまって、すごく難しかったです。でも、細田監督から『カミシンには、男子同士でわちゃわちゃしているだけでなく、女の子にも好かれるような説得力が欲しい』と言われたので、そこは頑張ろうと思いました。もちろん、ただただ元気なキャラクターではあるんですが、そのベースになるもの、映画を観ている観客にどう伝わるかを、細田監督はものすごく繊細に考えているんです。すてきな監督だなと、細田監督と仕事をするたびに思います」。

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