映画『クレヨンしんちゃん』の感動の立役者！しんのすけの相棒、風間くんとシロの活躍に迫る

4月から延期されていた『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ！花の天カス学園』がついに公開され、ヒットを記録している。劇場版第1作『映画クレヨンしんちゃん　アクション仮面ＶＳハイグレ魔王』(93)以来の夏休み映画として公開された今回は、かすかべ防衛隊の面々が超エリート校「天カス学園」に体験入学をするお話。しんのすけと大ゲンカした風間くんが正体不明の吸ケツ鬼に噛まれて、“究極のおバカ”になるというとんでもない展開が待ち受ける。

「クレしん」きってのエリートキャラの風間くんだが、コアなファンには風間くんを演じる声優の真柴摩利がシロ役も兼任していることは有名な話。一人の声優が同じ作品の主要キャラクターを掛け持ちするのは珍しく、特に人間並みに喜怒哀楽を見せるシロの感情を鳴き声だけで表現するのはプロの技！そんな風間くん＆シロの活躍や真柴の熱演をたっぷりと楽しめるエピソードを、これまでの劇場版シリーズからピックアップしてみよう。

衝突しつつも、しんのすけとの名コンビぶりで楽しませてくれる風間くん

風間くんこと、本名：風間トオルは、しんのすけと同じふたば幼稚園に通う男の子で、勉強もスポーツも得意なパーフェクト園児。言動は大人っぽく「子ども番組は見ない」と言いつつ、マザコンで実は魔女っ子アニメの熱烈なファンというウラの顔を持つ憎めないキャラだ。しんのすけとは軽妙なノリツッコミを連発する名コンビだが、キャラクターが対照的なためか劇場版では対立関係になることも多い。

『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ！夕陽のカスカベボーイズ』(04)では、西部劇映画の世界に入り込んだ野原一家を捕まえようとする保安官役で登場。口髭とシェリフバッジで貫禄十分だけど、しんのすけに耳をハミハミされてへたりこむところはやっぱり風間くん。春日部に戻りたくない理由を話すシーンにはちょっぴりせつなさも漂う。

大人になった風間くんがしんのすけの恋敵(？)となる『映画クレヨンしんちゃん 超時空！嵐を呼ぶオラの花嫁』(10)も必見の1作。未来都市、ネオトキオを支配する金有電気の幹部になっている未来の風間くん。社長の金有増蔵の目論見で一人娘のタミコとの結婚を強要されるが、彼女はしんのすけの婚約者で…というストーリー。タミコとの結婚は、気は進まないものの出世のためと割り切れるところが彼らしい？結婚ショーの会場では、大人と子どもの風間くんが対面するというレアなシーンも。

あまり本音を出さない風間くんのツンデレぶりが見られるのが、『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語〜サボテン大襲撃〜』(15)。ひろしの転勤でメキシコに引っ越すことになったしんのすけをかすかべ防衛隊の面々が見送りに来るが、風間くんは「将来の方が大切」とおうちでテスト勉強。しかし、電車に乗ったしんのすけが窓の外を見ると、そこにはおそろいのバッジを手に土手を走る風間くんの姿が！泣きながら手を振る2人の友情に感涙必至の名シーン。エンドロール後の一コマもお見逃しなく。