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ジャングル・クルーズに、ホーンテッド・マンション…意外にも多い!ディズニーアトラクションから誕生した映画たち

コラム

ジャングル・クルーズに、ホーンテッド・マンション…意外にも多い!ディズニーアトラクションから誕生した映画たち

映画の大ヒットがアトラクションを変えた『パイレーツ・オブ・カリビアン』

ジャック・スパロウの活躍を描く『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
ジャック・スパロウの活躍を描く『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』[c] 2021 Disney

アトラクションから誕生した映画と聞いて、多くの人が頭に浮かべるのが、アナハイムのディズニーランドのほかオーランド、東京、上海、パリと各国のディズニー・リゾートに存在する「カリブの海賊」をベースにした「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズだろう。

ジョニー・デップ演じる伝説の船乗りジャック・スパロウの活躍を描く本シリーズは1作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03)以降、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)まで、5作が作られている人気作だ。

船に乗って海賊に襲われる町や海を巡る17〜18世紀のカリブ海を舞台にしたライド同様に、海賊たちの魅力的な冒険や敵味方入り乱れての戦いの様子がスリリングに活写されるている。

のちに5作まで作られるほどの大ヒットとなった(『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』)
のちに5作まで作られるほどの大ヒットとなった(『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』)[c] 2021 Disney

『呪われた海賊たち』では、牢屋に入れられた海賊たちが、骨を使って必死に鍵を持つ犬の気を引こうとするシーンがあったり、ジャックが酔っ払いながら「Yo Ho(A Pirate's Life for Me)」を歌っていたり、『最後の海賊』の原題『Dead Men Tell No Tales』は、ライドの冒頭の警告のセリフから取られていたりと、「カリブの海賊」に乗ったことがある人なら気付くような共通点が多く盛り込まれている。

それはもちろんだが、映画のヒットを経て、「カリブの海賊」の人形たちが、ジャック、バルボッサなどのキャラクターにリニューアルされ、さらに2016年にできた上海版はジャックとデイヴィ・ジョーンズの戦いをモチーフにしていたりと、映画のヒットがアトラクションに影響をもたらしているというのもユニークだ。

再映画化も浮上中の『ホーンテッド・マンション』

エディ・マーフィが主演を務めた『ホーンテッドマンション』
エディ・マーフィが主演を務めた『ホーンテッドマンション』[c] 2021 Disney

そんな『パイレーツ・オブ・カリビアン』に続いて、2003年に映画化されたのが『ホーンテッド・マンション』だ。999人の亡霊が住む豪邸を椅子型のライドに乗って進んでいく「ホーンテッドマンション」をベースにしており、亡霊が1000人目の仲間を迎え入れるべく館の来客者をねらうといった物語が展開する。

不動産業を営む主人公ジム(エディ・マーフィ)は、豪邸を売りたいという電話を受け、家族旅行がてらその屋敷を覗きにいくことに。しかし、足を踏み入れた途端、豪雨に見舞われ、足止めをくらってしまい、その屋敷で一晩過ごすことになるのだが…。

石像などおなじみの要素も数多く登場する(『ホーンテッドマンション』)
石像などおなじみの要素も数多く登場する(『ホーンテッドマンション』)[c] 2021 Disney

マーフィが主演ということでコメディテイストが強めだが、歌う石像、舞踏会のシーンと水晶玉に首だけのマダム・レオタがエンドクレジット後に放つセリフなど、「ホーンテッドマンション」で印象的な場面をしっかりと盛り込んだ内容となっている。

なお、再映画化の話も浮上しており、『ゲット・アウト』(17)などのラキース・スタンフィールドがキャストとして出演交渉中とのこと。また「親愛なる白人様」などで話題を集めている新鋭ジャスティン・シミエンが監督に決まったとも報じられている。

アトラクション映画の先駆け的存在『カントリー・ベアーズ』

『カントリー・ベアーズ』はディズニープラスで配信中
『カントリー・ベアーズ』はディズニープラスで配信中[c] 2021 Disney

先述の2作に先立って口火を切ったのが2002年の『カントリー・ベアーズ』だ。こちらは、フロリダと東京に在るクマたちが音楽ショーを繰り広げる「カントリーベア・ジャンボリー(現カントリーベア・シアター)」をモチーフにしている。

人間の家族と暮らしていたものの自分が養子であることを知り、ショックから家を飛び出したクマのベアリー。彼は憧れていたクマたちのバンド、カントリー・ベアーズが、かつて活躍していたホールに足を運ぶと、数日で取り壊されてしまう危機にあることを知り、ホールを救うべくバンドを再結成させようと奮闘。そのうちに、家族の意味を確認していくファミリームービーだ。

「カントリーベア・ジャンボリー」での人形のクマより、本物のクマにビジュアルを寄せていたり、限られたクマしか出てこなかったりと、ややかけ離れたところもあるが、あるクマの持つハーモニカが父の形見というアトラクションの設定が物語に絡んできたりと、ファンも楽しめる1作となっている。

これら以外にも、ブライアン・デ・パルマ監督の『ミッション・トゥ・マーズ』(00)が、かつて存在した同名アトラクションをインスピレーション元にしていたり、「タワー・オブ・テラー」や「スペース・マウンテン」の映画化が控えていたりと、意外にも多くのタイトルがアトラクションから生まれている。

「ディズニーパークの裏側 ~進化し続けるアトラクション」はディズニープラスで配信中
「ディズニーパークの裏側 ~進化し続けるアトラクション」はディズニープラスで配信中[c] 2021 Disney

そんなアトラクションについて迫るドキュメンタリーシリーズ「ディズニーパークの裏側 ~進化し続けるアトラクション~」も、ディズニープラスにて7月30日から配信されているので、あわせてチェックすれば、作品をよりいっそう楽しめることだろう。

文/サンクレイオ翼

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