人工知能が、ホラー映画を作ったら…?Netflixが公開した映像に大反響|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
人工知能が、ホラー映画を作ったら…?Netflixが公開した映像に大反響

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人工知能が、ホラー映画を作ったら…?Netflixが公開した映像に大反響

「人工知能に40万時間以上のホラー映画を視聴させ、独自のホラー映画を作成したらどうなるか」。Netflixのコメディブランド「Netflix Is A Joke」のYouTubeチャンネルに公開された、コメディアンのキートン・パティ製作の約4分の短編アニメーション「Mr.Puzzles」が大反響を巻き起こし、日本でも一時Twitterでトレンド入りを果たした。

「The First Horror Movie Written Entirely By Bots(すべてBotによって書かれた最初のホラー映画)」のタイトルで公開されたこの動画は、満月が登る夜のおぞましい廃工場の外観から幕を開ける。誘拐されて廃工場に吊るされた女性ジェニファーの足元にはチェーンソーの刃が。「セクシーサマーキャンプに行かなければ」と呟くジェニファーの前にあるテレビの画面に登場したのは、“三輪の一輪車に乗った”Mr.Puzzlesという謎の男。そして男は、ジェニファーに助かりたければパズルを解くようにと要求してくる。


まるでジグ◯ウのようなMr.Puzzles…この乗り物は一体!?
まるでジグ◯ウのようなMr.Puzzles…この乗り物は一体!?画像はNetflix Is A Joke(@NetflixIsAJoke)公式Twitterのスクリーンショット

「SAW」シリーズを彷彿とさせる雰囲気のなかで、「ラストサマー」シリーズや『ジェニファーズ・ボディ』(09)の要素、「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」といった人気シリーズのホラーアイコンなどが次々と登場。中盤にはアルコール依存症の刑事が現れたり、謎のクジラが出現するなど、どこかで見たことのある展開と見たこともない(意味不明な)展開がごちゃ混ぜに。スピード感と共に荒唐無稽さが極まり、絶妙に噛み合わない不思議な会話の応酬が妙にクセになるユニークな仕上がりに。

【写真を見る】ホラーなのかコメディなのか…既視感たっぷりの荒唐無稽な展開がシュールすぎる!
【写真を見る】ホラーなのかコメディなのか…既視感たっぷりの荒唐無稽な展開がシュールすぎる!画像はNetflix Is A Joke(@NetflixIsAJoke)公式Twitterのスクリーンショット

実はこれ、人工知能を駆使したものではなく、多くの人工知能が捨てきれていない機械的な一面を皮肉ったジョーク動画。それでもAI技術は日々着々と進歩を遂げており、近い将来クリエイティブが人工知能に取って代わられるのではと危惧されるようになって久しい。いずれは人工知能も、ホラー映画に欠かせない“恐怖”という人間的な感情を習得するかもしれない。

「Netflix Is A Joke」では今年2月にも「1000時間のロマンティック・コメディを視聴させ〜」というジョーク動画を作るなどすでに5本のシリーズ作品が公開され、いずれも人気を集めている。まだ完全なジョークとして笑っていられるうちに、このあまりにもシュールな“AIホラー”を堪能してみてはいかがだろうか。

文/久保田 和馬

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