続編決定の『DUNE』が北米初登場首位!ティモシー・シャラメ出演のウェス・アンダーソン新作も好発進

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続編決定の『DUNE』が北米初登場首位!ティモシー・シャラメ出演のウェス・アンダーソン新作も好発進

日本時間27日の朝に、続編の製作が正式に発表されたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE/デューン 砂の惑星』(日本公開中)。日本よりも1週遅れで北米封切りを迎えた同作が、大方の期待通り初登場首位を飾った先週末(10月22日から24日)の北米興収ランキング。3日間の興収は4100万ドルと、HBO Maxで劇場同時配信が試みられたワーナー作品としては『ゴジラvsコング』(21)を上回る好スタートとなった。

全世界興収ではすでに2億ドルの大台を突破している『DUNE/デューン 砂の惑星』
全世界興収ではすでに2億ドルの大台を突破している『DUNE/デューン 砂の惑星』写真:EVERETT/アフロ

北米を含め、34の国と地域の興収ランキングで初登場ナンバーワンを獲得している『DUNE/デューン 砂の惑星』。全世界興収は2億2300万ドルに達し、2021年公開のハリウッドメジャータイトルの世界興収ベストテンにまたたく間に滑り込み。興行的成功の一つの基準となる製作費(1億6500万ドル)を超えたことや、作品評価の安定した高さ、そして今後の映画興行の復活への明るい兆しを見越せる現状が、今回の続編製作決定へと繋がったものと考えられる。

とはいえこれだけ長らく公開が待ち望まれたタイトルでありながら、前週の『ハロウィンKILLS』(10月29日日本公開)を下回るオープニング興収となった点では、成否の判断が難しいところ。もちろんHBO Maxと『ハロウィンKILLS』を劇場同時配信したpeacockとの利用者数の圧倒的な差や、長尺ゆえの上映回数の少なさも影響しているわけだが、もし同時配信がなければもっと伸びたであろうという仮定はどうしても拭いきれない。

ディズニーがすでに45日劇場独占の形に舵を切り直す一方で、年内はこれまで通り劇場同時配信で走り抜けざるを得ないワーナー。2022年には45日劇場独占へと切り替えることを発表しているとはいえ、まだビッグタイトルが控えている年末は、興収的なインパクトを得るには我慢の期間となりそうだ。


【写真を見る】ティモシー・シャラメのもうひとつの出演作『フレンチ・ディスパッチ』もロケットスタート!
【写真を見る】ティモシー・シャラメのもうひとつの出演作『フレンチ・ディスパッチ』もロケットスタート!写真:EVERETT/アフロ

こちらもティモシー・シャラメ出演作である、サーチライト・ピクチャーズの2021年最大の目玉作となるウェス・アンダーソン監督の『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2022年1月27日日本公開)は、52館での限定公開ながら134万8800ドルを売り上げ9位にランクイン。1館あたりのアベレージは25938ドルと、コロナ禍で最高記録を樹立した。

ウェスの前作『犬ヶ島』(17)は27館スタートで162万ドル、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)は4館スタートで81万ドルと、いずれも爆発的なオープニングだっただけにそれらには敵わないが、ウェス作品のファン層を映画館に呼び戻すことに成功。「Deadline」の報道によれば、観客の8割超がウェスファンだったという調査結果が出ているとか。11月の1週目からは600館規模での拡大公開が予定されており、どこまで興収を伸ばすか注目が集まるところ。

『ロン 僕のポンコツ・ボット』は5位に初登場!
『ロン 僕のポンコツ・ボット』は5位に初登場!写真:EVERETT/アフロ

ほかには『ロン 僕のポンコツ・ボット』(日本公開中)が5位に初登場。前週1位の『ハロウィン KILLS』はホラー映画の例によって7割近い興収の下落が見られながらも2位に食い下がり、3位の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(日本公開中)は世界興収5億ドルを突破。4位の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(12月3日日本公開)は北米累計1億8200万ドルに達し、今週末には2021年の北米興収第2位にあがることが確実となった。

文/久保田 和馬

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