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小松菜奈が感涙!難病の役は「演じ終えたあとは抜け殻状態でした」『余命10年』プレミア

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小松菜奈が感涙!難病の役は「演じ終えたあとは抜け殻状態でした」『余命10年』プレミア

若くして病死した小坂流加の同名小説を、小松菜奈坂口健太郎をW主演に迎えて映画化した『余命10年』(3月4日公開)のジャパンプレミアが、1月24日に丸の内ピカデリー2で開催。小松、坂口、山田裕貴、奈緒、黒木華、原日出子、松重豊、藤井道人監督が舞台挨拶に登壇した。小松は舞台挨拶の冒頭から感極まって涙し「茉莉(まつり)という役を演じ終えたあとは、抜け殻状態でした」と役への想いを語った。

高林茉莉役の小松菜奈
高林茉莉役の小松菜奈

小松は「すごい燃え尽きたなという気持ちで、すぐに次の仕事に進めないくらい不思議な時間でした」と言葉をかみしめ「自分と役の人生が両方重なって、2つの人生を歩み続けました。大好きな現場でしたし、ここにいるみなさんといっしょに大切な作品を作れたことは自分にとって、宝物になりました」と感無量の様子。

小松演じるヒロインの茉莉は、数万人に1人という不治の病にかかり、余命が約10年であることを知らされる。「もう恋はしない」と誓う茉莉だったが、和人(坂口)と出会い、惹かれあっていく。第43回日本アカデミー賞6部門受賞作『新聞記者』(19)や『ヤクザと家族 The Family』(21)の藤井監督がメガホンをとった。


真部和人役の坂口健太郎
真部和人役の坂口健太郎

坂口も、撮影期間を振り返り「すごく宝物のような時間でした。本当に生ききったなと。自分でもここまで感情があふれることがあるんだと、そこにも驚きはしたんですが、この作品は、茉莉ちゃんと和人と、周りの方々との愛にあふれた作品になったと思います」と手応えを口にした。

山田も「僕は、悩んで落ち込んでいる時に試写を観ましたが、ただ強く生きようとすごく思えた作品でした。本当にシンプルな気持ちでいいので、そういうものがたくさんの人に届いてくれたらいいなと。本当にそれを願っているというか、今日届いた想いもたくさんあると思うので」と真摯な表情を見せた。

病に蝕まれていく役どころだった小松は「病状が悪化していくということで、減量を常にずっとしていきました。大事なシーンなのにお腹がすごい音で鳴っちゃって(苦笑)。常にお腹は鳴っていたんですが、茉莉の気持ちは…もっと計り知れないとは思うんですが、そういう苦しさだったり、いっぱいっぱいになっちゃう気持ちとかも、減量することで、自分の身にちゃんと味わえて、役として昇華することができたのでよかったです」と過酷だった撮影を振り返った。

全員でフォトセッション
全員でフォトセッション

それを受けて、母親役の原も涙し「本当に、見る見るうちに痩せていくわけ。途中で心配になっちゃって。『終わったらおいしいものを食べに行こうね』と。頑張ったね」と小松をねぎらった。

小松とプライベートでも仲が良いという奈緒も「すごく大変な役を、減量もしながらすごく真剣に向き合ってる姿を隣で見ながら、仲間としても友だちとしても、本当にかっこいいなと思っていました」と涙を浮かべながら、小松を称えた。

最後に藤井監督が「すごく大変な撮影をみんなで乗り越えていったなと。この2年間、すごく生活に不自由したり、人生を見つめ直したりして、いろんなことがあったと思いますが、この映画はそんなみなさんの心に寄り添って、少しでも日常が豊かになってもらうようにと一生懸命作りました」と万感の想いを込めて、舞台挨拶を締めくくった。最後は桜が舞うなかでフォトセッションを行い、大盛況のなか、プレミアは幕を閉じた。

取材・文/山崎伸子

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